児童発達支援の事業者は、利用の流れを保護者に説明する必要があります。しかし、これから開業予定の方は、「準備するものがわからない」「利用の流れってどのように進めるのか」などの疑問がある方もいるでしょう。
そこで今回は児童発達支援の流れや、保護者側・事業者側で準備するものについて紹介します。
児童発達支援における利用の流れ①準備するもの
まずは児童発達支援を利用する際に必要なものについて、保護者側と事業所側の2つに分けて紹介します。
保護者が準備するもの
児童発達支援の利用にあたって保護者が主に準備するものは、受給者証です。受給者証は、障がい福祉サービスの必要性を示す証明書になります。
受給者証には利用するサービスや月額上限などが記載されており、自治体に申請することで取得できます。手続きや申請方法は自治体によって異なるため、事業者は保護者に対してホームページや役所の担当課窓口で確認するよう促しましょう。
事業者側が準備するもの
事業所側が準備するものは、重要事項説明書と利用契約書の2つがあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
重要事項説明書
重要事項説明書は、児童発達支援の利用契約時に説明・同意を得る書類です。厚生労働省や各都道府県のモデル様式では、個人情報の使用同意書などの記録様式も提供されています。重要事項説明書に記載する内容は、主に次の3つです。
- 当事業所の概要
- 提供されるサービスの内容
- 契約上の注意点(利用時間、利用料金、利用停止の条件など)
重要事項説明書は事業者だけでなく、利用者や保護者にとっても重要な書類です。抜け漏れのないように記載することはもちろん、実際に提供する支援が説明書からかけ離れたものにならないよう注意しましょう。
利用契約書
重要事項説明書とともに準備するのが、利用契約書です。利用契約書には、以下の内容が含まれます。
- 利用者と事業者の個人情報
- 利用料金や期限
- 利用時間やサービス内容
- 契約期間の設定
- 契約解除の条件や手続き
なお、契約解除は保護者から事業者に対して、文書または口頭でいつでも伝えられるようにしておくことが必要です。利用者や保護者の権利を制限するような内容は、記載しないようにしましょう。
児童発達支援における利用の流れ②
児童発達支援の利用までの流れは、以下のとおりです。
- 児童発達支援事業所の選定
- 選んだ施設に問い合わせて体験、見学の予約
- 利用に必要な手続きや書類の確認
- 利用申請書の提出
- 審査結果の通知
- 利用が認められた場合は、利用開始の日程や利用時間帯を相談・決定
- 利用開始
体験や見学の前には保護者に対し、児童の状態や日常生活で困っていることについてあらかじめまとめておくよう依頼しましょう。そうすることでスムーズに情報共有でき、支援の方向性や内容を検討しやすくなります。
まとめ
保護者側が準備するものには「受給者証」があり、事業所側が準備するものには「重要事項説明書」「利用契約書」などがあります。書類の準備や運営でお悩みの方は、児童発達支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献