放課後等デイサービス(放デイ)は、原則6~18歳の障がい児を対象とした通所サービスです。障がいの種類はさまざまありますが、代表的なもののひとつが「知的障がい」になります。
今回は放デイの対象になる知的障がい児について、その特徴をはじめ、近年の利用状況を紹介します。
放課後等デイサービスの対象になる知的障がい児とは?
知的障がい児の特徴や分類は、それぞれ次のとおりです。
特徴
知的障がい児は、次のような特徴を持っています。
- 相手の話を理解することが難しい
- 自分の気持ちをうまく伝えられない
- 特定のものや人などに強いこだわりがある
- 複数の物事を同時に行うことが苦手 など
聞く・話すなど言語機能の発達に遅れが生じたり、考える・覚えるなどの知的活動に困難さを感じているケースが多いようです。
分類
知的障がいは、IQや生活状況によって4種類に分類されます。
分類 | IQ | 特徴 |
最重度 | 20以下 | 叫ぶなどの発声のみで発語はなく、常に介護が必要。 |
重度 | 20~35 | 言語機能の発達に遅れが生じ、介護が必要。 |
中等度 | 35~50 | サポートを必要とする場面も多いが、自力でできることもある。 |
軽度 | 50~70 | 基本的な日常動作は自力で可能。言葉の発達がややゆっくりめ。 |
上記のような知的障がいの診断には、医療機関への受診が必要です。しかし、いきなり受診するのはハードルが高いという保護者も少なくありません。そのような方には、次に挙げる専門機関への相談を勧めるとよいでしょう。
- 保健センター
- 児童発達支援事業所
- 子育て支援センター
- 児童相談所 など
放課後等デイサービスを利用する知的障がい児の推移
厚生労働省の調査によると、令和元年6月の1か月間における知的障がい児の実利用者数は3,413人、平均10.56人でした。
令和元年度の1年間における平均利用者数は、約23万人です。つまり、単純計算すると知的障がいは1年で約4万人が利用し、その数は全体の5分の1を占めることになります。
また、2011年以前は1か月の実利用者数が451人だったのに対し、2014年以降は2,383人と約5倍に急増しています。近年では知的障がいへの理解や認知が進んでいるため、今後も知的障がい児は増加し、放デイの需要も高い状態が続くでしょう。
まとめ
放デイを利用する知的障がい児は、過去10年の間に5倍以上と急増しています。この勢いは今後も続き、放デイへの需要も継続して見込まれるでしょう。開業や集客でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談することをオススメします。
参考文献