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病気や障がいが理由で、企業で働くことが難しい方に就労機会を提供する「就労継続支援B型」。利用者にとっては、働く経験を積めるメリットがある障がい福祉サービスです。しかし、一般企業や就労継続支援A型と異なり雇用契約を結ばないため、工賃などに対する悩みを持つ利用者も少なくありません。

そこで今回は就労継続支援B型の利用者が持つ悩みを踏まえ、事業所側で行える解決策を紹介します。

就労継続支援B型の利用者が持つ悩み

就労継続支援B型の利用者が持つ悩みは、大きく分けると次の2つです。

工賃が安い

 就労継続支援B型では総じて工賃が安く、アルバイトを経験したあとに事業所を利用する場合は給料との差に驚く方も少なくありません。工賃が安い理由は、利用者が取り組みやすいよう、軽作業を多く用意しているからです。

特に、内職の仕事は単価が安く、時給が「150~200円程度」ということも。そのため、週5日働いても、毎月の工賃が「15,000~20,000円程度」という利用者が多い現状です。

中には、スキルアップした利用者に対して、工賃の割り増し制度を設けている事業所もあります。しかし、何年働いても工賃が変わらない事業所も多く、利用者の悩みとなっているケースも少なくないのです。

スキルが身につかない

就労継続支援B型の軽作業は、体調に不安がある利用者も取り組みやすいメリットがあります。しかし、チラシ配りや箱折りなどの軽作業ばかりでは、就労に有利なスキルが身につきにくいでしょう。

特に、一般就労や就労継続支援A型への移行を目指している利用者にとっては、有益なスキルが身につかない点に悩みを抱くことも少なくありません。

就労継続支援B型の利用者が持つ悩みに対する解決策

利用者特有の悩みに対して、事業所側が行える解決策は次の2つです。

見学や体験機会を提供する

利用開始後に「知らなかった」という不満が生じないよう、事業所の雰囲気やサービス内容などを知ってもらう機会を必ず設けましょう。見学や体験を通して、利用にあたって不安なこともあらかじめ解消できるように配慮します。

また、利用者のニーズや障がい特性に合わせて、作業内容を一緒に検討するのも1つの方法です。

利用目的を明らかにする

就労継続支援B型に通う目的をはっきりさせることで、折り合いを付けやすくなります。例えば、「工賃が安くても、家に引きこもらずに作業をしたい」という目的であれば、工賃の安さは悩みの種になりにくいでしょう。

事業所としても、一般就労や就労継続支援A型への移行に注力するか、居場所としての役割を重視するか、事業の方針をあらかじめ固めておく必要があります。事業所の方針と利用目的が合致すれば、利用者の悩みもおのずと少なくなります。

まとめ

就労継続支援B型の利用者は、一般企業で働くのとはまた違った悩みを抱えるケースが少なくありません。しかし、見学や相談の機会を提供するなど、事業所側の配慮で解決することも可能です。利用者確保についてお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

就労継続支援A型、B型に係る報酬・基準について|厚生労働省

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