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障がい者グループホームの家賃は、ある程度自由に金額を設定できます。ただし、利用者の多くは障害年金を利用しており、あまりに高い金額だと障がい者グループホームの利用継続が困難となり、収益減に繋がる可能性も。

そこで今回は、障害年金の基礎知識を踏まえながら、障がい者グループホーム利用者の受給割合や受給額の平均を紹介します。家賃などの金額設定でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

障がい者グループホームと障害年金①基礎知識

障害年金は、病気などによって障がいを負った際に、日本年金機構から受給できる年金です。国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」の対象となり、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」を上乗せして請求できます。

障害基礎年金を受給できる資格は、次のとおりです。

 

1.障害の原因となった病気やけがの初診日 が次のいずれかの間にあること。

 

  ・国民年金加入期間 

 

  ・20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満の方で年金制度 に加入していない期間

 

   ※老齢基礎年金を繰り上げて受給している方を除きます。

 

2.障害の状態が、障害認定日または20歳に達したときに、障害等級表に定める1級または2級に該当していること。

 

   ※障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは、障害基礎年金を受け取ることができる場合が    あります。

 

3.保険料の納付要件を満たしていること。

 

   ※20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。

 

また、障害基礎年金は障害等級表にもとづいて、1級あるいは2級に分かれます。なお、障害厚生年金は、2級に該当しない障がいの場合、3級の障害厚生年金が支給されます。

さらに、2019年からは消費税率の引き上げにともない、一定の条件を満たすと「年金生活者支援給付金」が支給されることが決定。令和3年度では2か月ごとに、障害基礎年金1級は「月6,288円」、2級は「5,030円」上乗せして支給されます。

障がい者グループホームと障害年金②利用者の取得割合・受給額

では実際に、障がい者グループホームの利用者のうち、どれくらいの方が障害年金を受給しているのでしょうか。

日本グループホーム学会によると、2005年の時点で障害年金1級の方は、全体の「26%」。障害年金2級の方は、全体の「65%」であり、その他や受給なしという方は全体の「9%」でした。

また、受給額については、障害年金1級の方は「8.3万円以上9.3万円未満」、障害年金2級の方は「6.6万円以上7.6万円未満」という結果に。利用者負担となる家賃や食費などの支払額相場のうち、「6〜8万円」が約8割を占めることを考えると、年金のみではギリギリの生活と言わざるを得ません。家賃などの金額を設定する場合には、以上の数値を参考に検討する必要があります。

 

まとめ

障がい者グループホームの利用者のほとんどは、障害年金を受給しながら生活しています。長く安心して暮らしてもらうためにも、利用者の収入状況を鑑みた負担額の設定が大切です。家賃設定や収益についてお悩みの方は、障がい者グループホームに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

障害年金|日本年金機構

グループホーム入居者の生活費に関する全国緊急調査報告|障害のある人と援助者でつくる日本グループホーム学会

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