児童発達支援では、サービス提供時間と営業時間が明確に区分されています。しかし、これから開業する方にとっては、「何が違うのか?」といった疑問があるでしょう。
そこで今回は、児童発達支援のサービス提供時間と営業時間の違いについて紹介します。適切な支援の提供に欠かせない、サービス提供記録もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
児童発達支援におけるサービス提供時間と営業時間の違い
営業時間は職員が配置され、事業所が開所している状態の時間帯を指します。営業時間には、送迎のみを行う時間は含まれません。
一方、サービス提供時間とは児童を受け入れ、実際に支援を行う時間帯です。つまり、サービス提供時間は営業時間の一部といえます。
たとえば、営業時間が9時から18時までの場合。10時から13時までを児童発達支援、15時から18時までを放課後等デイサービス(放デイ)を提供することも可能です。この場合、10時から13時、15時から18時がそれぞれのサービス提供時間となります。
児童発達支援のサービス提供記録とは?
サービスを提供した際は、支援内容や児童の様子などを記録に残すことが必要です。ここでは、サービス提供記録の目的や記載内容などを見ていきましょう。
記録の目的
サービス提供記録の目的は、主に職員間の情報共有です。児童発達支援としての支援を適切に行っている、という証拠を残すためでもあります。
また、サービス提供記録は、個別支援計画書の再検討時にも役立ちます。計画内容が実行されているかなど、モニタリングの一環として記録を参照することも少なくありません。そのため、「毎日書くものだから」とおろそかにせず、支援内容や児童の様子などをわかりやすく記載していくことが大切です。
記録内容
サービス提供記録の記載項目は、主に次の3つです。
- 利用日における児童の様子
- 児童の変化や成長
- 職員の関わり方 など
記録は主観を交えず、事実ベースで記録します。とくに、児童の発言や行動を記録する際は、ありのままあったことを記録しましょう。
記録方法
児童発達支援のサービス提供記録では、複写式の連絡帳を採用しているところが多い傾向にあります。複写式が多い理由は、主に次の3つです。
- 保護者に内容を確認してもらうため
- 押印など保護者が確認した証拠を残すため
- 事業所側にも記録の内容を残すため など
ただし、サービス提供記録のコピーを取る場合は複写式でなく、普通のノートで対応するケースもあるようです。
また、最近ではデータの電子化を進める自治体も増加してきました。それにともない、スマートフォンのアプリを利用したサービス提供記録も増えてきています。業務効率化を図りたい場合は、便利なアプリを導入するのも1つの方法です。
まとめ
児童発達支援のサービス提供時間は、営業時間のうち実際に児童を受け入れる時間帯を指します。その間の支援内容や児童の様子は記録に残し、職員間や保護者との情報共有に役立てることが大切です。
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参考文献