岩手県の就労継続支援B型は、令和4年2月時点で「187か所」あります。全国同様、新規に開業する事業所が後を絶ちません。
そこで今回は岩手県の就労継続支援B型について、エリア別の事業所数や利用定員数などを紹介します。
岩手県の障がい者数
平成28年度時点における岩手県の障がい者数は、次のとおりです。それぞれ、身体障がい者手帳・療育手帳の保有者、精神科の入院患者・通院患者から算出されています。
18歳未満 | 18歳以上 | 合計 | |
身体障がい者 | 902人 | 52,910人 | 53,812人 |
知的障がい者 | 1,821人 | 9,872人 | 11,693人 |
精神障がい者 | — | — | 22,314人 |
この表から、岩手県の障がい者数は合計で「約8.8万人」であることがわかります。ちなみに、同年度時点での全国の障がい者数は「936.6万人(人口の約7.4%)」です。また、就労継続支援B型の利用者数は、令和2年度時点で「約26.9万人」。つまり、おおまかに計算すれば「障がい者のうち約2.9%」の方が就労継続支援B型を利用していることになります。
岩手県の「就労継続支援B型」各種データ一覧
エリア別の事業所数・利用定員数
就労継続支援B型の利用定員数の合計は、令和4年2月時点で「4,340人」です。先程紹介した障がい者数を踏まえると、就労継続支援B型を利用している方の割合は「約4.9%」となります。
全国の利用割合を若干上回っており、新たに開業する際には立地などの選定が大切です。なお、エリア別の平均利用定員数を見ると「県南エリア」や「沿岸エリア」が多くなっており、ニーズが比較的高いと予測されます。
事業所数 | 利用定員数 | 平均利用定員数 | |
県北エリア | 23か所 | 490人 | 21.3人 |
県央エリア | 75か所 | 1,666人 | 22.2人 |
県南エリア | 58か所 | 1,406人 | 24.2人 |
沿岸エリア | 31か所 | 778人 | 25.1人 |
※県北:洋野町・軽米町・九戸村・二戸市・一戸町・久慈市・野田村・普代村
県央:盛岡市・滝沢市・矢巾町・紫波町・雫石町・八幡平市・岩手町・葛巻町
県南:西和賀町・花巻市・遠野市・北上市・金ケ崎町・奥州市・平泉町・一関市
沿岸: 岩泉町・宮古市・山田町・大槌町・田野畑村・釜石市・大船渡市
住田町・陸前高田市
平均工賃月額
岩手県の平均工賃月額は、令和2年度の時点で「19,253円」。令和元年度が「19,420円」であったため、1年間で「167円」ダウンしています。しかし、全国の平均工賃月額が「15,776円」であることを考えると、岩手県の工賃は非常に優良であるといえるでしょう。
まとめ
岩手県の就労継続支援B型は、県央での開業が最も多くなっています。今後も障がい者の増加が予測されるため、地域のニーズを踏まえた開業地の選定が大切です。開業や指定申請でお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献