生活介護で提供するサービスの1つに、日中活動としてのレクリエーションがあります。しかし、高齢者施設と異なり利用者によって心身機能のバラつきが大きい分、「どのようなレクリエーションを行えばよいか」と悩む方もいるでしょう。
そこで今回は生活介護で行うレクリエーションのアイデアや、利用者に楽しんでもらうために押さえておきたいコツを紹介します。
生活介護で行うレクリエーションのアイデア一覧
レクリエーションのアイデアは、大きく分けて以下の3つです。
腕や足を使ったレクリエーション
腕や足を使う、いわゆる粗大動作をメインとしたレクリエーション例は、以下の5つです。
- 風船バレー
- 的当て
- 輪投げ
- サッカー
- ボウリング など
体を大きく動かすことで、心肺機能の維持・向上にもつながります。
指を使ったレクリエーション
指を使う、いわゆる巧緻動作をメインとしたレクリエーション例は、以下の5つです。
- おはじき
- 楽器演奏
- 紙相撲
- 積み木上げ
- 箸つまみ など
小さなものを見る・追視するといった、目の運動にもなります。
頭を使ったレクリエーション
思考や記憶をメインとしたレクリエーション例は、以下の3つです。
- クイズ
- しりとり
- トランプ など
バラエティー番組のクイズやゲームもレクリエーション用に再編すると、バリエーションが広がり利用者も大いに楽しめるでしょう。
生活介護のレクリエーションで利用者を楽しませるコツ
生活介護のレクリエーションで押さえておきたいコツは、以下の3つです。
利用者同士のコミュニケーションを促す
レクリエーションでは単に活動へ取り組むだけではなく、利用者同士のコミュニケーションを促しましょう。レクリエーションを通してさまざまな障がいを持つ利用者たちと交流することで、少しずつ障がい受容が進み、前向きになるケースがあるためです。
とくに初めて通所する方からすると、見知らぬ人ばかりで緊張や不安があります。悲観的になっている方も少なくないため、利用者の心理面に配慮しながらレクリエーションへの参加を促しましょう。
自分の力を発揮できる環境を整える
レクリエーションでは、それぞれの利用者が自分の力を発揮できる環境を整えましょう。たとえば、左半身の麻痺がある方でも右手足は自由に動かせます。風船バレーであればコートの右側に誘導することで、右に落ちそうな風船も思いっきり手を伸ばして打ち返せます。
「自分にもできた」「皆の役に立った」という経験が自己肯定感を向上させ、活動への意欲をより一層引き出せるでしょう。
無理に参加させない
最初は興味を持ちそうなレクリエーションから短時間見学し、徐々に参加を促しましょう。さまざまなメリットがあるレクリエーションではあるものの、強制的に参加させては「楽しい」という気持ちはなかなか生まれません。
アセスメントなどの情報や日々のコミュニケーションから、利用者が好きなことを把握しておくと参加につなげやすくなります。
まとめ
生活介護のレクリエーションは、心身機能の維持・向上だけではなく、意欲や自己肯定感の向上にもつながります。運営や集客でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献
厚生労働省|自己点検チェックのための生活介護事業ガイドライン案