児童発達支援の対象年齢が0〜6歳であることから、「幼稚園の先生も働けるのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。結論から言うと、幼稚園教諭の免許保有者も児童発達支援で働けます。ただし、採用する際には人員配置基準などに注意が必要です。
そこで今回は児童発達支援で幼稚園教諭も働ける理由や注意点、平均年収などについて紹介します。
児童発達支援で幼稚園教諭も働ける理由
児童発達支援で幼稚園教諭も働ける理由は、児童指導員の資格要件のひとつである「教員免許状の保有」に該当するためです。なお、教員免許状以外の資格要件は次のようになっています。
- 教員免許状の保有
- 社会福祉士or精神保健福祉士の資格の保有
- 大学や大学院でいずれかの課程を修了
○ 教育学
○ 心理学
○ 社会学
○ 社会福祉学
- 児童福祉施設の実務経験2年以上
○ ※中卒の場合は3年以上
ただし、児童発達支援と幼稚園とでは対象者の年齢に若干の違いがあります。児童発達支援は原則0〜6歳の障がい児なのに対し、幼稚園は満3歳〜小学校就学前までの幼児です。対象年齢や障がい特性に合った対応ができるよう、事業所側は採用後の教育体制を整えておく必要があります。
児童発達支援で働ける幼稚園教諭以外の教員免許
教員免許は次のように、最終学歴によって種類が若干異なります。いずれの免許保有者も、児童発達支援で働くことが可能です。
- 大学卒業:一種免許状
- 短大卒業:二種免許状(高校の教員免許は取得不可)
- 大学院卒業:専修免許状
なお、児童発達支援の利用者は年齢が上がると、小学校での生活を見据えた支援が必要になってきます。就学に向けた訓練や移行支援を考えると、小学校の教員免許を持つ方を優先的に採用したいところです。
児童発達支援で働く幼稚園教諭の平均年収
幼稚園教諭が児童指導員として児童発達支援に勤務する場合、平均年収は常勤職員が約283万円、非常勤職員が約186万円となっています。さらにキャリアアップして児童発達支援管理責任者(児発管)になった場合の平均年収は、常勤職員が約399万円、非常勤職員が約273万円です。
とくに、児発管は人員不足・採用難に陥りやすい職種のため、将来的な配置を見据えてキャリアアップ体制を整えておくとよいでしょう。
まとめ
児童発達支援で働く幼稚園教諭は、児童指導員として人員配置に含められます。開業準備や採用でお悩みの方は、児童発達支援に強い「日本で唯一の障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献