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放課後等デイサービス(放デイ)の対象者は、6〜18歳の就学児です。その中でも、小学校低学年の利用者が多いことから、事業所内では予期せぬ事故が起こることも少なくありません。

そこで今回は放デイで想定される事故と、それらを防ぐために日頃行う必要がある点検項目について紹介します。

放課後等デイサービスの事業所内で想定される事故

放デイの事業所内では、さまざまな場所や場面で事故が想定されます。具体的な事故の例としては、それぞれ次のとおりです。

事業所の出入り

  • 出入り口の段差でのつまずきによる転倒
  • 複数の利用者が押し合うことによる転倒
  • 自動ドアに挟まる など

創作活動や自由時間

  • 利用者同士の接触、あるいは設備や遊具につまずき転倒
  • 玩具の踏みつけや破損による怪我
  • 文房具や小さな玩具の誤飲
  • 階段や窓からの転落
  • 発作時の転倒 など

学習時間

  • 椅子からの転落
  • 文房具の投げつけ
  • 鉛筆による自傷・他傷行為 など

食事や調理(料理教室)

  • 食材の不適切な大きさや硬さによる誤嚥
  • お菓子の包装紙などの誤飲
  • 調理器具や加熱後の食材による火傷 など

その他

  • パニックによる自傷・他傷行為
  • 異性の利用者に対する過度なボディータッチ
  • 車いす利用者の衝突や転倒 など

放課後等デイサービスで事故防止のために点検する項目

放デイで事故を防止するためには、日頃の点検が大切です。ここでは、とくに点検しておきたい項目について紹介します。

出入り口

事業所の出入り口は、複数人が殺到したときに事故が起きやすい場所です。とくに、放デイの対象とする児童は予測できない動きをするため、日頃から点検し、事故を未然に防止していきましょう。

 

  • 出入り口の開閉に問題はないか
  • 鍵の施錠に不具合はないか
  • 自動ドアの場合、正常に反応するか など

活動場所

活動場所は利用者がもっとも長く過ごすところである分、事故も起きやすくなります。利用者が怪我をしないよう、次のような点に注意しましょう。

 

  • 柱や壁、窓ガラスに破損はないか
  • コンセントの差し込み口に異物は混入していないか(保護されているか)
  • 利用者の手が届く場所に事故のもとになる物(ハサミなど)が放置されていないか
  • 掲示物や装飾品が落ちてこないか
  • 照明器具はがたついていないか など

トイレや洗面所

トイレや洗面所は目が届きにくい箇所のため、職員が掃除するタイミングで毎回チェックすることをおすすめします。

 

  • 便座などに破損はないか
  • 排水状態に問題はないか
  • 利用者の手が届く範囲に芳香剤を置いていないか(誤飲する可能性あり) など

車いす

車いすを利用する児童がいる場合は、次のような項目を中心に車いすの点検も行いましょう。利用者が安全かつ安心して車いすを使用できるように、最低でも月に1回は確認しておきたいところです。

 

  • タイヤに傷や亀裂はないか(空気がもれていないか)
  • 背もたれや座面シートなどは破れていないか
  • アームサポートやフットサポート、ブレーキに不具合はないか など

その他

庭やテラス、上り下りができる遊具などがある放デイは、危険な場所がないかあらかじめ確認し、独自に点検項目を追加しましょう。

まとめ

放デイの事業者は、利用者が安全かつ安心してサービスを受けられるよう、事故防止に努める必要があります。開業や運営でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

 

参考文献

放課後等デイサービスガイドライン|厚生労働省

放課後等デイサービス事業運営マニュアル整備参考資料|堺市

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