人対人の仕事である福祉は、時としてトラブルが発生するものです。それは、放課後等デイサービス(放デイ)も同じ。放デイの事業者は、あらかじめ対応策を検討しておくことが必要です。
そこで今回は、放デイで発生しやすいトラブル例と解決策を紹介します。
放課後等デイサービスのトラブル例~利用者編~
利用者周囲のトラブルは、送迎や事業所内で発生しやすい傾向にあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
送迎中や前後に発生しやすいトラブル
送迎で発生しやすいトラブルは、おもに次の3つです。
- 送迎車に乗り降りする際の転倒
- 送迎車の乗り間違え
- スクールバスで下校 など
送迎トラブルに関しては責任の所在をあらかじめ明確化し、対応を決定しておく必要があります。最低限、担任の先生や送迎担当者の連絡先を把握しておくとよいでしょう。
事業所内で発生しやすいトラブル
児童によっては、次のような行為で利用者間のトラブルに発展する可能性があります。
- 暴言
- 暴力
- 他の児童に対して嫌がる行為をする など
上記のような行動をする児童に対しては、「〇〇をしたら、びっくりしちゃうよ」など他の児童が嫌がっていることをきちんと伝えましょう。ただし、障がいの程度によっては理解が難しい利用者も少なくありません。
その場合は、見守りを強化してトラブルが発生する前に止めることが大切ですが、マンパワー的に難しい事業所も多いでしょう。そのため、家族や学校、相談機関など関係者全員で暴言などの原因を探し、解決策を検討するといった対応が必要になります。
放課後等デイサービスのトラブル例~職員編~
放デイの職員に関連するトラブルは、おもに次の2つです。
- 次々と職員が辞めていき、人員不足が慢性化している
- 保護者や近隣住民の対応に悩んでいる など
人員不足については、労働環境の悪化が原因のひとつとして考えられます。職員との個別面談などを通して、現場の意見をヒアリングしたり、ハラスメントを含めた労働環境の見直しを進めたりすることが必要です。
また、放デイのような障がい福祉サービスには、保護者や近隣住民からクレームが来ることも珍しくありません。クレーム対応の窓口や手順をマニュアル化し、管理者や担当者が責任をもって対処できるようにあらかじめ準備しておきましょう。
まとめ
放デイのような障がい福祉サービスでは、毎日何かしらのトラブルが発生しやすいものです。トラブルを未然に防ぐ施策はもちろん、万が一発生したときに備えて対処法を検討しておくことが大切になります。
開業や運営でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献