就労継続支援B型をはじめとした障がい福祉サービスは、社会福祉を目的とした事業とはいえ、運営には相応のお金がかかります。そのため、「開業しても、儲かるのか気になる」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、就労継続支援B型は儲かるのか、経営実態を踏まえながら紹介します。売上を伸ばす方法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
▼就労継続支援B型の経営実態
就労継続支援B型は儲かるのか…結論から言うと、「経営戦略をきちんと立てれば、他の障がい福祉サービスと同程度には儲かる」ということです。その根拠は、厚生労働省が公開している「障がい福祉サービス等の経営実態」にあります。
次の表は、就労継続支援B型の経営実態を表したものです。
経営概況調査 | 経営実態調査 | ||
平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | |
収入 | 35,918 | 37,025 | 38,542 |
支出 | 33,235 | 35,264 | 36,210 |
収支差 | 2,683 | 1,761 | 2,332 |
収支差率 | 7.5% | 4.8% | 6.0% |
(単位:千)
この表から、就労継続支援B型の収支差率(利益率)は5~7%ほどであることがわかります。障がい福祉サービス全体の収支差率は令和元年度で「5.0%」のため、就労継続支援B型は平均と同程度、あるいはやや儲かりやすいといえるでしょう。
就労継続支援B型で儲かるためには?売上を伸ばす3つの方法
就労継続支援B型は儲かりやすいとはいえ、経営戦略を工夫しなければ、赤字経営は免れません。ここでは、売上を伸ばす方法を3つ見ていきましょう。
①生産活動の売上をしっかり上げる
就労継続支援B型の主な収益の1つが、生産活動からの売上。この部分を伸ばすためには、利用者の障がい特性を踏まえて業務を分担し、作業効率を向上させる必要があります。
また、「原価率を踏まえて、価格設定を定期的に見直す」「積極的に販路を拡大する」という工夫も大切です。
②積極的に加算を算定する
就労継続支援B型の収益には、加算算定による報酬もあります。算定可能な加算は積極的に取得することはもちろん、年度ごとに報酬単価がアップしないか、適宜見直すようにしましょう。
③施設外就労に取り組む
一般企業との繋がりがあれば、そこから新たな仕事・売上が発生するチャンス。利用者にとっても選択肢が増え、さまざまな仕事のスキルを学ぶ機会にもなります。
また、施設外就労を通じて一般企業への就労が可能となれば、「就労移行支援体制加算」の算定も可能です。
まとめ
就労継続支援B型は、他の障がい福祉サービスと同程度か、やや儲かりやすい傾向にあります。開業や経営についてお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
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参考文献