利用者の欠席時は、利用調整や助言など普段の業務とは別に時間を割く必要があります。感染症の拡大などによって複数人の欠席が重なると、連絡調整の煩雑さが増すケースも少なくありません。
そのような事業所の取り組みを評価するのが、欠席時対応加算です。今回は欠席時対応加算の算定要件や報酬単価のほか、算定時の注意点について紹介します。
生活介護の欠席時対応加算とは?
生活介護で算定できる欠席時対応加算の算定要件と報酬単価は、それぞれ以下のとおりです。
算定要件
利用予定日に利用者が欠席した際、連絡調整や相談援助などを行った場合に算定できます。届出や受給者証への記載は、不要です。ただし、実績記録票への記載や、下記のように欠席対応の内容を記録として残す必要があります。
- 利用者名
- 欠席連絡があった日時
- 欠席日
- 欠席理由
- 相談援助の内容
- 対応した職員
- 次回利用日 など
なお、算定できるのは利用予定日の当日〜前々日に欠席連絡があった場合のみです。それ以前に連絡があった場合は、適用外となります。また、複数日の欠席が1回の連絡でわかった場合は、1回分の算定となる点にも注意しましょう。
報酬単価
報酬単価は94単位/回であり、月4回まで算定できます。たとえば、ある利用者に対して1か月に3回の欠席対応をした場合の算定額は、以下のように算出可能です。
報酬単価×回数×地域区分(10円)
=94単位×3回×10円
=2,820円
生活介護の欠席時対応加算における注意点
欠席時対応加算は、生活介護のほかにも児童発達支援や放課後等デイサービスなどでも算定できます。ただし、算定回数の上限が異なる、あるいは(Ⅰ)(Ⅱ)と要件が分けられているサービス種別もあるため、混同しないようにしましょう。
とくに、多機能型事業所として複数の障がい福祉サービスを運営している場合は、請求誤りが生じないよう十分注意が必要です。
まとめ
生活介護の欠席時対応加算は、利用者の欠席が発生しやすい通所型事業所では必ず押さえておきたい加算の1つです。加算の算定や経営でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献