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就労移行支援の開業では、指定申請をするために法人を設立する必要があります。その選択肢の1つが、NPO法人(特定非営利活動法人)です。

しかし、馴染みがない方からすると「どのような点でほかの法人と異なるのか」「非営利だと、収益はどうなるのか」など疑問があるでしょう。そこで今回は就労移行支援でNPO法人を設立するメリット・デメリットや、主な収入源などを紹介します。

就労移行支援でNPO法人を設立するメリット

就労移行支援でNPO法人を設立するメリットは、主に以下の3つです。

社会的な信用を確保しやすい

NPO法人のメリットは、社会的な信用を高めやすい点にあります。公益的な活動に従事することを使命としており、協力機関や一般の人々からの信頼を得やすく、長期的なパートナーシップを築く基盤を提供するためです。

社会的な信用を持つことは寄付金調達や助成金獲得の成功につながり、持続可能な支援体制を築くための一歩となります。

団体名義での契約が可能

NPO法人は法的に団体として認識され、以下のような契約や取引を団体名義で行える点もメリットの1つです。

 

  • 銀行口座の所有
  • 物品購入
  • 賃貸事務所の利用 など

 

個人の資産と分けて管理できる分、万が一損失が生じた際も団体の資産内に収められます。

資本金ゼロで設立できる

NPO法人の設立には、一般的な株式会社と異なり資本金が必要ありません。資本金がかからない分、低予算から事業をスタートしやすく、資金調達の負担を軽減できます。

ただし、定款に貼る印紙や登記の手続きにかかる費用は必要です。また、開業後になるべく早く黒字経営へ転じるためにも、事業資金は準備しておきましょう。

就労移行支援でNPO法人を設立するデメリット

就労移行支援でNPO法人を設立するデメリットは、主に以下の2つです。

設立までに時間がかかる

NPO法人の設立には以下のように決定事項が多いため、設立までに時間がかかる傾向にあります。

 

  • 設立時のメンバー
  • 設立代表者
  • 法人名
  • 法人設立の目的
  • 事業内容
  • 入会金や会費の金額
  • 事業年度 など

 

各申請書類の準備はもちろん、設立総会の開催を通じて社員の承諾を得ることも必要です。

手続きの着手から完了までは通常6か月から1年程度かかるため、開業予定日に間に合うよう、余裕のあるスケジューリングが大切になります。

設立要件が厳しい

NPO法人のデメリットは、設立要件が厳しい点にもあります。たとえば、設立には以下のメンバーが必要です。

 

  • 理事3名
  • 監事1名
  • 社員10名以上

 

行政庁の認可申請も必要になるうえ、設立後は1年に1度報告義務がある点もハードルとなるでしょう。

就労移行支援でNPO法人を設立した場合の収入源

NPO法人の収入源は、主に以下の5つです。

 

  • 寄付金
  • 助成金
  • 補助金
  • サービス提供料
  • チャリティイベント など

 

とくに寄付はNPO法人の主要な収入源であり、活動資金やプログラムの運営資金にあてられます。また、チャリティイベントや募金活動は、支援者との交流を深める機会として重要です。

就労移行支援を安定的に運営するためにも、さまざまな方法を通じて収入を確保していきましょう。

まとめ

就労移行支援の開業時にNPO法人を設立する際は、煩雑な手続きを乗り越える必要があります。NPO法人を設立したい方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

就労移行支援ガイドブック|厚生労働省

 

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