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就労移行支援の利用を経ても就職できなかった場合には、他の障がい福祉サービスを利用するといった選択肢を検討する必要があります。

開業を検討している方の中には「就職できなかった理由にはどのようなものがあるのか」「どのような機関に橋渡しすればよいのか」と悩む方もいるでしょう。そこで今回は、就労移行支援で就職できなかった理由と対策のほか、進路の例について紹介します。

就労移行支援を経て就職できなかった方の割合

自治体による実態調査で明らかになった、就労移行支援利用終了後の状況(令和2年度)は下表のとおりです。

 

令和2年度に利用終了 人数(人) 構成割合
就職 1,727 57.1%
在宅雇用 28 0.9%
復職 104 3.4%
就職小計 1,859 61.4%
起業・自営業 18 0.6%
移行支援に転所 83 2.7%
継続支援A型に転所 44 1.5%
継続支援B型に転所 156 5.2%
その他障がい福祉サービス 84 2.8%
介護保険サービス 6 0.2%
入院 45 1.5%
死亡 3 0.1%
転居 27 0.9%
在宅 413 13.6%
その他 224 7.4%
不明 64 2.1%
3,026 100.0%

 

この表から、就労移行支援の利用後に就職できなかった人は約4割にものぼることがわかります。

就労移行支援から就職できなかった場合の理由と対策

就労移行支援から就職できなかった場合の理由は、主に以下の3つです。

 

  • 継続して通所できなかった
  • 自分の障がい特性を理解できていない
  • 就職活動の準備が不十分だった

 

上記は利用者本人の課題ではあるものの、訓練を通じてセルフコントロールや自己理解を促せます。表面的なサポートではなく、当人と密にコミュニケーションを取り、真の課題はどこにあるかを常に模索する姿勢が必要だといえるでしょう。

就労移行支援で就職できなかった場合の進路は?

就労移行支援で就職できなかった場合の進路は、主に以下の3つです。

就職活動の継続

就職活動を継続する場合には、「他の就労移行支援事業所に転所して就職活動を継続する」「在宅において自分で就職活動を継続する」といった2つのパターンがあります。

実際、前述の表では「移行支援に転所」が83人(2.7%)、「在宅」は413人(13.6%)となっています。しかし、「在宅」の結果については就職活動の継続の他にも理由が考えられるため、この限りではありません。

就労継続支援の利用

前述の表では「就労継続支援A型に転所」が44人(1.5%)、「就労継続支援B型に転所」が156人(5.2%)となっています。

一般企業での就職が難しい場合には、就労継続支援を利用しながら働く選択肢も十分考えられるでしょう。

その他の支援の利用

前述の表では「その他障がい福祉サービス」が84人(2.8%)、「介護保険サービス」が6人(0.2%)です。

また「入院」が45人(1.5%)となっており、就職ではなく障がいや病気への支援・治療を最優先した人がいるとわかります。将来的な就職のために、障がいや病気の治療・サポートも考えていきましょう。

まとめ

就労移行支援で就職できなかった場合、さまざまな進路があります。支援側はその都度、利用者の体調や気持ちを考慮しながら一緒に考えていく必要があるでしょう。

集客や運営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

就労移行支援ガイドブック|厚生労働省

 

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