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就労移行支援事業所では、利用者数に応じてサービス管理責任者(以下、サビ管)を一定数配置することが必要です。しかし、この人員配置基準未満の状態が一定期間以上あると、サビ管の欠如減算となり、経営に悪影響を与えかねません。

今回は、サビ管の欠如減算の概要はもちろん、関連性の強い個別支援計画未作成減算について紹介します。

就労移行支援のサービス管理責任者欠如減算とは?

そもそも、就労移行支援のサビ管の人員配置基準は次のように定められています。

 

  • 昨年度の平均利用者数が60人以下:常勤1人以上
  • 昨年度の平均利用者数が61人以上:常勤1人、かつ利用者40人につき1人以上

 

上記条件を一定期間満たしていないと欠如減算が適用されるため、人員確保は常に気を配りたい事項の1つといえるでしょう。

サービス管理責任者欠如減算と個別支援計画未作成減算の関係性

当減算と関連性が強いのが、個別支援計画未作成減算です。それぞれの減算率は、次のようになっています。

 

  • サビ管欠如減算:基本報酬の−30%→5か月目以後−50%
  • 個別支援計画未作成減算:基本報酬の−30%→3か月目以後−50%

 

減算率の数値は同じですが、適用される時期は異なります。

 

  • サビ管欠如減算:欠如の翌々月1日〜後任配置月
  • 個別支援計画未作成減算:状態該当月~状態解消の前月

 

減算の適用対象は、サビ管欠如減算が「利用者全員分」に対し、個別支援計画未作成減算は「該当利用者分」となっている点にも注意しましょう。

個別支援計画未作成減算とは?

サビ管には、利用者個人にあわせた個別支援計画の作成の必要があります。しかし、サビ管が欠如すると、この個別支援計画が作れません。その間適用されるのが、当減算です。

減算例

たとえば、6月30日にサビ菅が退職し、11月1日に新しくサビ管が配置された場合、減算例は下表のようになります。

 

7月 8月 9月 10月 11月 12月
サビ管欠如減算 なし なし 30% 30% 30% なし
個別支援計画

未作成減算

30% 30% 50% 50% なし なし

 

サビ管の不在は減算が二重に適用される可能性があるため、人員不足が発生した際はすみやかに補充しましょう。とはいえ、サビ管はなかなか人材が少ない職種でもあります。

そのため、採用活動やキャリアアップ体制の構築を進め、後任職員を日頃から育てておくことも大切です。

まとめ

サビ管に関わる2つの減算は、減算率が増えるタイミングと適用期間がそれぞれ異なります。早期の黒字化や経営の安定化に向けて、減算が適用されない人員体制を整えていきましょう。

開業や経営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

令和3年度障がい福祉サービス等報酬改定について|厚生労働省

就労移行支援ガイドブック|厚生労働省

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