就労移行支援で視覚・聴覚言語障がい者をサポートするときは、手話や点字など専門的な技能が必要です。このような専門スタッフを配置すると、視覚・聴覚言語障がい者支援体制加算の算定ができるようになります。
そこで今回は視覚・聴覚言語障がい者支援体制加算の算定要件や報酬単価のほか、算定時の注意点を紹介します。
就労移行支援の視覚・聴覚言語障がい者支援体制加算とは?
視覚・聴覚言語障がい者支援体制加算とは、視覚・聴覚・言語の各障がいを持った利用者が一定の割合でいる事業所において、専門スタッフを一定数配置すると算定できる加算です。
具体的な算定要件や報酬単価は、それぞれ次のとおりです。
算定要件
当加算は、以下の要件を両方とも満たした場合に算定できます。
- 全利用者の30%以上が視覚障がいや聴覚障がい者や言語障がい者
- 常勤換算で全利用者を50で割った人数以上の専門スタッフを配置
ここでいう専門スタッフとは、「意思疎通に関する専門性」を有するスタッフのことです。具体的には点字の指導や点訳、手話通訳などが挙げられます。
報酬単価
当加算の報酬単価は、41単位/日です。たとえば、営業日数が20日の場合は、次のような計算式で報酬額を算出できます。
報酬単価×営業日数×地域単価(10円)
=41単位×20日×10円
=8,200円
視覚・聴覚言語障がい者支援体制加算の算定における注意点
当加算で注意したいのは、加算される単位が利用者数ではなく日数であることです。利用者に視覚・聴覚言語障がい者が何人いても、報酬額は変化しません。
また、サービス管理責任者を専門スタッフとして考えていいのかは、指定権者である各都道府県知事や各市区町村長によって見解が異なる可能性があります。不安な点や疑問がある場合は、指定権者へあらかじめ確認するとよいでしょう。
まとめ
就労移行支援の視覚・聴覚言語障がい者支援体制加算は、専門スタッフが視覚障がいなどを持つ利用者を支援すると算定できます。加算の算定や経営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献