通所施設のサービスの一環として、行われることが多い「送迎サービス」。就労継続支援B型の開業者の中には、「より多くの利用者に来てもらえるよう、送迎サービスを導入したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は就労継続支援B型の送迎差=ビスについて、提供可能な範囲や関連する加算を紹介します。
就労継続支援B型で送迎サービスを行う場合の条件
就労継続支援B型で送迎可能な範囲は、原則「利用者の自宅と事業所間」と定められています。ただし、利用者の同意のもとであれば、あらかじめ決めた自宅外の場所も送迎可能です。
また、送迎方法は原則「自動車」のみ。場合によっては自動車以外も可能な市町村もあるため、事前に確認するようにしましょう。
就労継続支援B型の送迎加算
就労継続支援B型で送迎サービスを行う場合、「送迎加算」を算定できます。算定条件や注意点は、それぞれ次のとおりです。
算定条件
送迎加算には、Ⅰ・Ⅱの2種類があります。このうち、送迎加算Ⅰ(21単位)は下記の条件の両方を、送迎加算Ⅱ(10単位)はいずれかを満たすことで算定可能です。
- 1回の送迎で平均10人以上(定員20人未満の場合は平均的に定員の50%以上)
- 送迎回数が週3回以上
算定を開始する際には、管轄の行政庁へ申請します。また、ⅡからⅠへ変更するときには、変更届も忘れずに提出しましょう。
算定時の注意点
就労継続支援B型で送迎加算を算定するときには、実地指導などでペナルティを受けないよう、次の3つに注意してください。
- 送迎費用を請求する場合は、加算算定額を超えた分のみを請求する、かつ、その旨を運営規程に明記する
- 送迎記録や運転者台帳、交通事故記録をしっかり残す
- 送迎車は事業所が所有しているものに限る
特に送迎車に関しては、要注意。万が一、事故が発生したとき、個人の車だと賠償や保険などのトラブルが大きくなりやすいからです。
就労継続支援B型で送迎サービスを導入する場合は、専用の車両を準備し、安全点検を怠らないようにしましょう。
まとめ
就労継続支援B型の送迎サービスは、事業所からやや遠方の障がい者も利用しやすくなるメリットがあります。送迎や利用者確保についてお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献