新型コロナウイルスにより、福祉施設内でのクラスターが問題となった2021年。現在ではワクチン接種が進んだことで、感染者の増大は抑えられています。しかし、これからの冬にかけては、インフルエンザに対する予防も忘れてはいけません。
そこで今回は、障がい者グループホームで行う感染症対策について、日頃から行える予防の取り組みを振り返っていきましょう。
障がい者グループホームの感染症対策・予防編
障がい者グループホームで感染症が発生すると、集団感染に発展する恐れがあります。そのような事態を避けるためには、次のような予防策の実施が大切です。
日頃の健康管理
利用者の健康については、毎日職員が確認していることでしょう。障がいの程度によっては自分の体調について自己申告できない場合もあります。表情や動き、バイタルサイン(体温・血圧など)から利用者の体調不良にいち早く気づけるよう、目配り・気配りすることが大切です。
また、職員自身も自分の体調に気を配り、発熱などがあれば出勤しないことを徹底しましょう。欠員が出た時にスムーズに人員を補充できるよう、管理者はシフトの組み換えについて検討しておくことも必要になります。
施設内療養を想定した準備
感染症が発生したときに備え、生活空間等の区分け(ゾーニング)や、必要な備品の準備をしておきましょう。また、利用者の障がい特性によっては、イレギュラーな雰囲気に落ち着かなくなったり、感染症対策を守りにくかったりする可能性も。個々の利用者に応じた工夫も、あらかじめ検討しておくと安心です。
人材確保
緊急時に欠員が出ることに備え、事務職員などから人員確保することや、同法人内での協力体制について検討しておきましょう。
事業継続計画・感染症対策マニュアルの策定
災害時等の対応として作成が推奨されている事業継続計画(BCP)や、感染症対策マニュアルを策定しておきます。また、策定した後も随時職員へ周知したり、最新の情報に合わせて内容をアップデートしていくことも大切です。
まとめ
障がい者グループホームの感染症対策は、ウイルスを持ち込ませない・蔓延させない予防策が重要になってきます。クラスターが発生すると利用者の健康が脅かされ、職員の負担が大きくなるだけでなく、事業損失が大きくなってしまうでしょう。開業前・開業直後で事業計画やマニュアル策定でお悩みの方は、障がい者グループホームに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献