障がい者グループホームの運営状況を総合的に評価するのが、「第三者評価」。管轄の市町村によっては、加算の可否にも関わる重要な評価です。
そこで今回は、障がい者グループホームの第三者評価について、その必要性を振り返りながら評価の流れを紹介していきます。
障がい者グループホームで第三者評価が必要な理由
本来、第三者評価は施設サービスなど、集団生活で一定の標準化をせざるをえない障がい福祉サービスで主に行われてきました。そのような中、障がい者グループホームの第三者評価が始まったのには、次の3つのような理由があります。
サービスの質を向上させるため
障がい者グループホームは他の障がい福祉サービスとくらべると小規模で、利用者との関わりが密接になりやすいです。同時に、密室性も高くなることから、虐待などのトラブルが表に出にくい傾向にあります。そのため、外部の目が入ることの必要性・重要性がより増しているのです。
ホームの支援目標や方針を共有するため
障がい者グループホームの第三者評価は施設サービスと同様、自己評価を重視します。これは、自己評価によって、職員全員で自分たちの勤務態度や状況を振り返るきっかけとするためです。
制度自体の基盤強化や発展を図るため
障がい者グループホームは、障がい福祉サービスの中でも比較的新しいサービス。事業全体の基盤強化や発展を図るために、課題を明らかにして共有・解決していく意味も含まれています。
障がい者グループホームの第三者評価
評価項目や手順は次のとおりです。特に、開業まもなく、第三者評価をまだ受けたことがない事業所は、今のうちに評価項目や手順を予習しておきましょう。
評価項目
プライバシー保護やリスクマネジメント、個別支援計画の適切な運用などについて確認されます。都道府県によって、独自の評価項目を設けている場合も。
手順
①自己評価
障がい者グループホームのサービス提供において工夫している点や、課題となっている点などを文章で明記しながら、各評価項目を4段階(◎・〇・△・×)で評価していきます。
②第三者評価の訪問調査
自己評価の「工夫している点」については、具体的な内容を確認。「課題となっている点」については、要因分析や改善計画などを対話の中で確認します。
③評価結果の通知
評価調査で確認した取り組み状況を中心に、文章で表現された評価結果が通知されます。自己評価結果は、公表対象外です。
まとめ
障がい者グループホームの第三者評価は、事業所の運営状況を振り返る意味でも重要な評価となってきます。第三者評価に向けた準備についてお悩みの方は、障がい者グループホームに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献