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生活介護は障がい支援区分の高低にかかわらず、需要が高い障がい福祉サービスの1つです。開業を検討している方の中には、「実際儲かるのか」と気になる方も多いでしょう。

そこで今回は生活介護は儲かるのか、収支差率や赤字事業所の割合から現状を紹介します。儲かるために必要な対応も解説するので、ぜひ参考にしてください。

生活介護は儲かる?現状をチェック

生活介護は儲かるのか、まずは直近の収支差率や赤字事業所の割合を見ていきましょう。

収支差率

厚生労働省の実態調査によると、生活介護をはじめとした日中活動系サービスの収支差率(利益率)は下表のとおりです。

 

平成29年実態調査 令和2年実態調査
生活介護 5.3% 8.9%
療養介護 3.3% 1.6%
短期入所 3.8% 4.0%

 

日中活動系サービスの中でも収支差率が大きく、かつ増加傾向にあります。令和2年実態調査では、1位の共同生活援助(日中サービス支援型)や2位の放課後等デイサービスに次いで、3位の収支差率です。

収支差率の平均が5.0%であることを踏まえても、生活介護は儲かる可能性が高い障がい福祉サービスといえるでしょう。

赤字事業所の割合

福祉医療機構(WAM)の調査によると、生活介護で赤字事業所になっているのは約2割です。

 

赤字事業所の割合 同一事業所の利用率
平成30年 22.4% 88.6%
令和元年 24.6% 88.6%
令和2年 24.1% 88.4%

 

赤字事業所の割合・利用率ともに、ほぼ横ばいとなっています。感染症の流行があっても大幅な低下は見られず、今後も安定的な需要が見込まれるでしょう。

生活介護で儲かるために

黒字・赤字事業所で大きな違いがあったのは、主に以下の2つです。

 

黒字事業所 赤字事業所
利用率 89.2% 82.8%
障がい支援区分5・6の利用者が占める割合 74.3% 70.0%

 

1回あたりの報酬単価が高い「重度障がい者支援加算」を算定するのも黒字事業所に多く、収益に大きくつながっています。以上を踏まえると、赤字経営から黒字経営に転換するためには下記の対応が必要です。

 

  • 利用率向上に向けた対策(集客施策の強化、利用満足度の向上に向けた対応など)
  • 重度障がい者の受け入れ体制構築
  • 関連加算の積極的な算定

 

「事業所内だけでは対応しきれない」「不安や疑問がたくさんある」という場合は、生活介護に精通した専門税理士へ相談するのもよいでしょう。

まとめ

生活介護は儲かるものの、実際に成功するためには相応の工夫や経営戦略が必要です。経営や加算の算定でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

厚生労働省|生活介護に係る報酬・基準について≪論点等≫

厚生労働省|令和2年障害福祉サービス等経営実態調査結果の概要

福祉医療機構(WAM)|2020年度(令和2年度)日中活動系障害福祉サービスの経営状況

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