就労移行支援は、さまざまな年代の方が利用しています。しかし、事業者の中には「やはり若いほうが就労実績につながるのか」「就職活動における30代・40代・50代の強みは何だろうか」と考える方もいるでしょう。
そこで今回は、就労移行支援を利用する30代・40代・50代の現状や強みなどについて紹介します。
就労移行支援は30代・40代・50代でも大丈夫?
結論から言うと、一般就労においては年代による差はあまり大きくありません。実際、厚生労働省の調査によると、ハローワークを利用した就職件数は障がい者全体では40代が最も多く(26.0%)、次いで30代となっています(21.4%)。50代も18.1%と高い割合です。
このような結果の背景として、以下の希望を持った企業があることが理由のひとつと考えられます。
- 若い人よりも、ある程度人生経験がある年齢層を求めている
- 落ち着きがある30代以上を採用したい
とはいえ、上記のような意図を求人情報からくみ取ることは容易ではありません。どのような年代でも、利用者に合った職場探しや橋渡し役は就労移行支援の重要な役割といえるでしょう。
就労移行支援を利用する30代・40代・50代の強みとは
ここでは、就労移行支援を利用する30代・40代・50代の強みを紹介します。
30代の強み
30代の就職活動における強みは、以下のとおりです。
- 体力があるため、作業系の職種にも積極的に挑戦できる
- 社会人経験がある場合が多い
- 環境の変化に対応できる
30代は社会人経験がある場合が多く、働いている職種へのある程度の知識がついてきている年代です。まだ知識をつけている段階なので、環境の変化にも対応できると推測されます。体力がある分、身体を使う職種の求人にもチャレンジできるでしょう。
40代の強み
40代の就職活動における強みは、以下のとおりです。
- 人生経験がある
- 職歴があり、自分の得意・不得意を理解できている
- 障がいに理解があり、ある程度落ち着いて仕事ができる
40代は職歴があると同時に人生経験も積んできており、自分の障がい特性や仕事においての得意・不得意を把握している年代です。丁寧に面談を重ね、仕事を含め今後のあり方についてよく相談しながら支援を進めるとよいでしょう。
50代の強み
50代の就職活動における強みは、以下のとおりです。
- 障がいの特性や自己理解が深まっている
- 経験を積んで人間的に成熟している
- 即戦力としてのスキルを持っている
50代は、人生経験を重ねて人間的に成熟しており、自分の障がいとの付き合い方がわかっている年代です。
20代は企業から「入社後の成長がどの程度期待できるか」を基準に見られますが、50代が見られるのは「入社後すぐに即戦力として働けるか」という部分です。この部分を強くアピールできれば、就職に有利となるでしょう。
まとめ
就労移行支援を利用して30代・40代・50代が就職するために、年代に応じた強みを理解することが大切です。集客や運営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献