就労移行支援の基本報酬は、通所人数によって大きく変わってきます。欠席者が出ると、その分収益が減ってしまうのも事実です。
しかし、欠席時対応加算を算定することで、収益減をやや緩和できます。そこで今回は就労移行支援における欠席時対応加算の算定要件や計算方法のほか、算定時の注意点について紹介します。
就労移行支援の欠席時対応加算とは?
欠席時対応加算の算定要件や報酬単価は、それぞれ次のとおりです。
算定要件
欠席時対応加算の算定要件は、次の3つです。
- 急病など予定にない利用中止
- 2営業日前〜当日に欠席者へ相談援助を提供
- 相談援助の内容などを記録
算定可否の例は、下表のようになっています。
7月1日
(2営業日前) |
7月2日
(1営業日前) |
7月3日
(利用予定日) |
7月4日
(1営業日後) |
|
算定可
ケース① |
・欠席連絡
・相談援助 |
|||
算定可
ケース② |
・欠席連絡 | ・相談援助 | ||
算定可
ケース③ |
・欠席連絡
・相談援助 |
|||
算定不可 | ・欠席連絡 | ・相談援助 |
3営業日前や1営業日後は算定不可のため、利用予定日と照らし合わせながら迅速に対応しましょう。
報酬単価
欠席時対応加算の報酬単価は、94単位/日です。1人あたり、4回/月の算定上限があります。たとえば、3回欠席時に対応した場合の報酬額は、次のような計算式で算出可能です。
報酬単価×回数×地域区分(10円)
=94単位×3回×10円
=2,820円
就労移行支援の欠席時対応加算を算定する際の注意点
欠席時対応加算に関する記録は、単に欠席の日付と利用者の氏名だけでは不十分です。記録には、欠席した利用者に対して実施した相談援助や連絡調整の内容を必ず記載するようにしましょう。
また、障がい福祉サービスによっては欠席時対応加算の算定上限が8回/月の場合もあります。複数の事業所を併設している場合は、混同しないように注意しましょう。
まとめ
就労移行支援の欠席時対応加算は、急な利用中止に対する収益減を少しでも補てんしたい場合に活用できます。加算の算定や経営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献