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児童発達支援の事業者は、自己評価を実施して結果を集計・公表することが定められています。しかし、開業直後の方などは「何をどう自己評価するといいのか」と全体の流れなどわからないこともあるでしょう。

そこで今回は、児童発達支援で自己評価が必要な理由や実施内容、そして未実施の際に適用される減算について紹介します。

児童発達支援で自己評価が必要な理由

児童発達支援で自己評価が必要な理由は、支援の質の向上を図るためです。厚生労働省は児童発達支援ガイドラインの中で、自己評価を義務付けています。

近年、児童発達支援のニーズの高まりとともに事業所が急増するなかで、利益を追求することだけに力を入れて支援の質が低下している事業所が増えてきています。このような背景があり、厚生労働省は自己評価の実施と公表を定めたのです。

児童発達支援の自己評価方法

児童発達支援の自己評価方法について、全体の具体的な流れとチェック項目を見ていきましょう。

全体の流れ

児童発達支援の自己評価は、次のような流れでおこないます。

 

  1. 事業所職員が自己評価をおこなう
  2. 保護者に自己評価シートを配布してアンケート調査をおこなう
  3. 上記2つの結果をもとに事業者としての評価をまとめる
  4. 事務所としての自己評価と保護者からのアンケート集計を公表する
  5. 各自治体へ、求められている形式で事業者評価を提出する

 

事業者として評価をまとめる際には職員全員で討議し、認識のすり合わせと課題や改善目標を共有します。また、事業所全体の自己評価や保護者からのアンケート集計は年に1回以上、HPや広報などでの公表が必要です。

チェック項目

自己評価シートのチェック項目は、事業所・職員用と保護者用とでそれぞれ異なります。

 

【事業所・職員の自己評価項目】

  • 環境・体制整備
  • 業務改善
  • 適切な支援提供
  • 関係機関や保護者との連携
  • 保護者への説明責任
  • 非常時の対応

 

【保護者による事業所への評価】

  • 環境・体制整備
  • 適切な支援提供
  • 保護者への説明
  • 非常時の対応
  • 満足度

 

事業所・職員への自己評価項目には、事業運営や支援など総合的な評価ができるようになっています。一方、保護者による事業所への評価項目には「満足度」など、事業所に対しての直接的評価がわかる項目が設けられている点が特徴的です。

児童発達支援の自己評価等未公表減算とは?

自治体が定めた期限以内に上記の自己評価をHPや広報に公表しなかった場合、自己評価等未公表減算の対象となります。減算率は15%、つまり基本報酬は85%で計算することになります。

ただし、自己評価するのは減算対象にならないためではありません。事業運営における課題の抽出と改善にあることを忘れないようにしましょう。

まとめ

児童発達支援の自己評価は、支援の質の向上が真の目的です。質が上がれば、おのずと利用者や保護者からの満足度が上がり、口コミなどの集客効果も期待できるでしょう。

運営や経営でお悩みの方は、児童発達支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

参考文献

児童発達支援ガイドライン|厚生労働省

事業者向け児童発達支援自己評価表(案)|厚生労働省

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