児童発達支援の第三者評価とは、専門的・客観的立場から福祉サービスについて評価を受ける仕組みのことです。事業者の中には、「費用がかかるうえ、手続きが煩雑そう」と感じる方もいるでしょう。
しかし第三者評価は事業運営におけるさまざまなメリットを得られるため、集客や採用活動がなかなか進まない事業所こそ積極的に利用したい制度です。そこで今回は第三者評価を受けるメリットや流れについて紹介します。
児童発達支援で第三者評価を受けるメリット
児童発達支援の第三者評価で得られるメリットを、内的効果と外的効果の2つに分けて見ていきましょう。
内的効果
事業所内で得られる内的効果は、主に次の3つです。
- 現在提供しているサービスの質について詳しく知ることができる
- 良い点と改善するべき点を新たに発見できる
- 改善に取り組むことで、よりよいサービスを提供できるようになる
つまり、第三者評価を受け表面化した課題を1つずつクリアしていくことで、サービスの質の向上が期待できます。
また、第三者評価では現場の職員だからこそ気づかなかった、あるいは我慢していた問題や課題が明らかになります。このような点も改善を進めることで、従業員満足度が上がり離職率の低下も期待できるでしょう。
外的効果
事業所外で得られる外的効果は、主に次の3つです。
- 利用者や地域社会からのサービスへの信頼性が高まる
- サービスの品質に対する情報が広く知られるようになる
- 利用者が事業所を選ぶ際の参考にできるため、事業所の利用につながる
外的効果として大きいのは、サービスの質がよいことはもちろん、客観的な評価を受けて誠実に事業へ取り組んでいることが広く知られる点です。すると、信頼性の高い事業所として保護者に選ばれるといった集客効果も得られるでしょう。
児童発達支援における第三者評価の流れ
児童発達支援における第三者評価の流れは、以下のとおりです。
- 評価機関の選定
- 第三者評価受審の申し込み
- 自己評価(事業所の評価を自分達で行う)
- 利用者(保護者・家族)アンケート調査
- 訪問調査
- 評価委員会における評価決定
- 評価結果と公表
第三者評価にかかる期間は、おおよそ3ヶ月半〜半年です。準備する書類などが多いため、余裕を持ったスケジュールでのぞみましょう。
まとめ
児童発達支援で第三者評価を受ける場合、アンケートを取るなど手間や費用がかかります。しかし、第三者評価を通してサービスの質の向上や集客効果が期待できるため、積極的に受けたいところです。
運営や集客でお悩みの方は、児童発達支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献