就労移行支援に関連した研修では、サポートに必要な知識やスキルを獲得できます。しかし、事業者としては積極的に職員を参加させたい反面、費用がかかる点がネックに感じる方も多いでしょう。そのようなとき算定したいのが、就労支援関係研修修了加算です。
そこで今回は、就労支援関係研修修了加算の算定要件や注意点などについて紹介します。
就労移行支援の就労支援関係研修修了加算とは?
まずは当加算の算定要件や、報酬単価について見ていきましょう。
算定要件
就労支援関係研修修了加算の算定要件は、次のとおりです。
- 前年度に一般就労後6か月を迎えた元利用者がいる
- 1年以上の実務経験がある従業員がいる
- 上記従業員が就労支援員として配置され、所定の研修を修了している
ここでいう所定の研修とは、主に次の2つになります。
- 就労支援に必要な基礎知識・スキルの習得を目指す研修
- 配置型職場適応援助者養成研修
いずれも独立行政法人高齢・障がい・求職者雇用支援機構が実施しているものです。算定を目指す場合は、余裕を持った申請・受講スケジュールを組みましょう。
報酬単価
就労支援関係研修修了加算の報酬単価は、6単位/日です。たとえば、営業日数が20日の場合、次のような計算式でひと月あたりの報酬額を算出できます。
報酬単価×日数×地域区分(10円)
=6単位×20日×10円
=1,200円
就労支援関係研修修了加算を算定する際の注意点
就労支援関係研修修了加算を算定する際は、次の3つに注意しましょう。
- 該当者が複数人いる場合でも算定できるのは1人分となる
- 前年度実績にもとづくため、開業初年度は算定できない
- 事前の届出が必要になる
なお、届け出る際は主に以下のような書類が必要です。
- 該当職員の研修修了証(写し)
- 該当職員の実務経験証明書
- 加算届出書
ひと月あたりの報酬額はそれほど高くありませんが、実地指導などで返還命令を受けないよう、書類の整備は日頃から万全にしておきましょう。
まとめ
就労支援関係研修修了加算は、実務経験や所定の研修を受講するなどの条件を満たすことで算定できます。加算の算定や経営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献