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児童発達支援の開業・運営には、さまざまな職種の人員が必要です。言語聴覚士もそのうちの1人ですが、認知度がまだまだ低いことから「必要性をあまり感じない」という事業者も少なくありません。

そこで今回は児童発達支援に言語聴覚士が必要な理由の根拠として、その役割や仕事内容を紹介します。人員配置や平均年収(人件費)もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

児童発達支援の言語聴覚士①役割や仕事内容

児童発達支援における言語聴覚士の役割は、利用者の障がい特性に合わせた訓練を通して言語や摂食機能の発達を促すことです。具体的には、主に「聞く」「話す」「食べる」に関する機能の維持・向上を目指し、訓練の実施や環境調整(補聴器の導入など)を実施します。

乳幼児期の言語力や言語認知能力は就学後の生活にも大きく影響するため、言語聴覚士のような専門職による早期介入が大切だといわれています。それは難聴児に限らず、自分の気持ちをうまく伝えられない知的障がい児なども同様です。言語聴覚士の配置は支援の質につながり、同時に保護者の満足度向上も大いに期待できるでしょう。

児童発達支援の言語聴覚士②人員配置

言語聴覚士の配置が定められているのは、児童発達支援センターです。主に難聴児を通わせる場合、「指定児童発達支援の単位ごとに4人以上配置」と定められています。

指定児童発達支援の単位とは、単位制で定員を組む方法です。たとえば、下表のような場合、①と②でそれぞれ4人以上の言語聴覚士が必要になります。

 

  同時並行で2単位実施 時間帯を分けて2単位実施
実施時間と定員 10時~19時

単位①定員10名

単位②定員10名

10時~12時

単位①定員10名

 

13時~19時

単位②定員10名

人員 単位ごとに配置 単位ごとに配置
設備 単位ごとに設置 共用可能

 

一方、児童発達支援事業所では言語聴覚士の配置は義務付けられていません。しかし、他の専門職員などとあわせて常勤換算で1.0人以上配置すると、児童指導員加配加算を算定できます。そのため、児童発達支援事業所でも言語聴覚士を配置すると、支援や訓練の質を上げつつ、収益アップも期待できるのです。

児童発達支援の言語聴覚士③平均年収

児童発達支援に勤務する言語聴覚士の平均年収は、常勤が約418万円、非常勤が約265万円になっています。平均年収としては、看護職員・管理者に次いで高い数値です(医師を除く)。

給料の高さは人件費の高さと同義ですが、前述のように言語聴覚士の配置は算定できる加算が増えるため、費用対効果はそれなりに見込まれるといえるでしょう。

まとめ

児童発達支援で提供するサービスのうち、言語訓練などの専門的な支援・アドバイスには言語聴覚士の知識・スキルが役立ちます。人員配置や経営でお悩みの方は、児童発達支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

 

参考文献

児童発達支援ガイドライン|厚生労働省

聴覚障がい児とその保護者支援|大阪府

平成 29 年障害福祉サービス等経営実態調査結果|厚生労働省

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