放課後等デイサービス(放デイ)は、6〜18歳の就学児を対象とした障がい福祉サービスです。指定基準では保育士などの配置が定められていますが、幼稚園教諭の配置は明記されていません。そのため、「幼稚園教諭を放デイで採用するメリットはあるのか?」と疑問に思う開業者や事業者も多いでしょう。
そこで今回は放デイで幼稚園教諭は働けるのか、人員配置基準を踏まえながら紹介します。
幼稚園教諭は放課後等デイサービスで働ける?
結論から言うと、幼稚園教諭の免許を持っている方も放デイで働けます。人員配置基準で定められている「児童指導員」の資格要件に、教員免許状を保有している方も含まれるためです。
なお、児童指導員の資格要件は、次のようになっています。
- 教員免許状を保有している
- 社会福祉士または精神保健福祉士の資格を保有している
- 大学や大学院で以下に挙げるいずれかの課程を修了している
○ 教育学
○ 心理学
○ 社会学
○ 社会福祉学
- 児童福祉施設で実務経験がある
○ 2年以上
○ 中卒の場合は3年以上
注意することがあるとすれば、それは幼稚園と放デイでは対象年齢が異なる点です。幼稚園の対象者は、満3歳〜小学校就学前までの幼児。一方、放デイは6〜18歳の就学児が対象です。年齢によってコミュニケーションの取り方が異なってくるため、幼稚園教諭を採用する際はその点をしっかり理解してもらうことが大切になります。
放課後等デイサービスで役立つ幼稚園教諭以外の教員免許
幼稚園から高校までの教員免許は、最終学歴によって異なります。具体的には、次のとおりです。
- 大学卒業:一種免許状
- 短大卒業:二種免許状(高校の教員免許は取得不可)
- 大学院卒業:専修免許状
放デイの利用者は6~18歳であり、その中でも小学校低学年の利用者が多い傾向にあります。そのため、小学校・中学校の教員免許がある方を採用すれば、利用者との関わり方について他の職員も多くの学びを得られるでしょう。
まとめ
放デイでは幼稚園教諭の免許があれば、児童指導員として採用できます。また、幼稚園教諭以外の教員免許保有者も、同様の理由で採用可能です。開業や指定申請でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献
放課後等デイサービスに係る報酬・基準について≪論点等≫|厚生労働省