放課後等デイサービス（放デイ）は、人員配置基準によって配置する職種や人数について定められています。しかし、求人情報を見ると「無資格・未経験も可」とするものも少なくありません。
そこで今回は無資格・未経験でも放デイで働けるのか、また優遇される資格とはどのようなものがあるか紹介します。
放課後等デイサービスは無資格・未経験でも働ける？
結論から言うと、放デイは無資格・未経験でも働けます。ただし、人員配置基準では有資格者が必要です。人件費をなるべく抑えたい事業所にとっては、有資格者を優先し効率的に人員を配置したい考えがあります。
また、無資格・未経験のスタッフに対しては、教育コストがかかります。とくに、開業直後で即戦力を必要とする事業所では、無資格・未経験の方は採用されにくいでしょう。
そのため、可能であれば資格を取得したほうが放デイに就職・転職しやすいといえます。
【職種別】放課後等デイサービスで優遇される資格一覧
では、どのような資格があれば放デイで働きやすいのでしょうか。ここでは、放デイで優遇される資格を職種別に見ていきましょう。
管理者
放デイの管理者に資格要件はありません。ただし、児発管と兼務する場合は次項の資格が必要となります。
児童発達支援管理責任者（児発管）
放デイの児発菅は実務の内容や経験年数といった条件を満たし、所定の研修を経ることで着任できる職種です。とくに、次のような資格を保有していれば、実務経験の年数条件が5年と短くなり着任しやすくなります。
- 保育士
- 児童指導員任用資格
- 社会福祉主事任用資格
- 介護職員初任者研修以上
- 精神障がい者社会復帰施設指導員任用資格 など
児童指導員
放デイの児童指導員は、次のような資格があると取得できます。
- 教員免許
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士 など
また、資格がない場合でも「心理学などを大学で修了している」「児童福祉施設での実務経験がある」などの条件を満たすと着任可能です。
保育士
放デイの保育士は、次のいずれかを満たすことで着任できます。
- 都道府県知事が指定する養成校や施設で所定の課程を修了、卒業する
- 保育士試験に合格する
なお、保育士試験の受験資格は、中卒・高卒で異なるため注意しましょう。
- 高卒の場合
○ 保育系以外の大学や短期大学、専門学校のいずれか2年以上
○ 実務経験2年以上
- 中卒の場合
○ 実務経験5年以上
機能訓練担当職員
機能訓練担当職員に着任できる資格は、次の4つです。
- 理学療法士（PT）
- 作業療法士（OT）
- 言語聴覚士（ST）
- 心理指導担当職員
心理指導担当職員は次の条件を満たす方か、臨床心理士や公認心理師を指します。
- 大学で心理学の学科やそれに相当する課程を専修、卒業している
- 個人/集団心理療法の技術を有する、または同等の能力があると認められる
まとめ
放デイは無資格・未経験でも働けますが、人員配置基準や教育コストを考えると積極的に採用しにくいといえます。開業や人件費でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献
