長崎県には、令和4年5月1日時点で「278か所」の就労継続支援B型があります。新規事業者は、開業予定地の選定やニーズ調査を進めているところでしょう。
そこで今回は長崎県の就労継続支援B型について、地域別の事業所数や利用定員数などを紹介します。
長崎県の障がい者数
平成20年度から30年度にかけて、長崎県の障がい者数は次のように推移しています。なお、それぞれの算出元は各手帳の保有者数です。
平成20年度 | 平成25年度 | 令和30年度 | |
身体障がい者 | 74,620人 | 75,402人 | 74,922人 |
知的障がい者 | 11,782人 | 13,390人 | 15,054人 |
精神障がい者 | 6,149人 | 8,245人 | 10,981人 |
合計 | 92,551人 | 97,037人 | 100,957人 |
この表から、身体障がい者はほぼ横ばいなのに対し、知的・精神障がい者は増加傾向にあることがわかります。新たに開業する場合も、とくに知的・精神障がい者からの安定的な需要が見込まれるでしょう。
長崎県の「就労継続支援B型」各種データ一覧
地域別の事業所数・利用定員数
長崎県における地域別の事業所数と利用定員数は、次のとおりです。事業所数は県北地域で最も多くなっているものの、平均利用定員数は最も少なくなっています。このことから、県北地域には小規模の事業所が多いと推測されます。
一方、長崎地域の事業所数は県北の半分ほどですが、平均利用定員数は最も多い結果に。こちらは逆に、大規模な事業所が多いと推測され、新規開業で集客する際にはより積極的な営業活動が必要となってくるでしょう。
事業所数 | 利用定員数 | 平均利用定員数 | |
長崎 | 57か所 | 1,285人 | 22.5人 |
県北 | 107か所 | 2,012人 | 18.8人 |
県央 | 53か所 | 1,090人 | 20.6人 |
島原(県南) | 38か所 | 665人 | 17.5人 |
五島・壱岐・対馬 | 23か所 | 449人 | 19.5人 |
合計 | 278か所 | 5,541人 | 19.9人 |
※長崎地域:長崎市、西彼杵郡
県北地域:佐世保市、平戸市、松浦市、西海市、北松浦郡、東彼杵郡
県央地域:諫早市、大村市
島原(県南)地域:島原市、雲仙市、南島原市
五島・壱岐・対馬地域:壱岐市、対馬、五島市、南松浦郡
平均工賃月額
長崎県の平均工賃月額は令和元年度が「17,664円」、令和2年度が「17,981円」であり、1年間で317円アップしています。この上げ幅は全国的に見ても珍しく、県による工賃アップの施策が奏功しているといえるでしょう。
なお、工賃が最も高いところでは50,597円、最も低いところでは5,024円となっています。新たに開業予定の方は平均工賃月額のクリアを第一目標とし、生産活動の確保や単価アップを図っていく必要があります。
まとめ
長崎県の就労継続支援B型は、県北地域を中心に増え続けています。指定申請や経営でお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献