知的障がい者による就労継続支援B型の利用は、3障がいの中で最も多くなっています。利用増加率も精神障がい者に次いで2番目であり、今後も需要が高い状態が続くのか気になる運営者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、知的障がい者数から見る就労継続支援B型の需要を紹介します。知的障がい者への関わり方もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
就労継続支援B型の対象となる知的障がい者数の推移
厚生労働省のデータ(2016年時点)によると、知的障がい者数は次のとおりです。
総数 | 在宅者数 | 施設入所者数 | |
総計 | 109.4 | 96.2 | 13.2 |
男性 | — | 58.7 | — |
女性 | — | 36.8 | — |
不詳 | — | 0.8 | — |
単位:万人
この表から、知的障がい者のうち、約9割の方が在宅で生活していることがわかります。また、在宅者数を年齢階層別に見たときの推移は次のとおりです。
2005年 | 2011年 | 2016年 | |
18歳未満 | 117
(28.0) |
152
(24.4) |
214
(22.2) |
18~64歳 | 274
(65.5) |
408
(65.6) |
580
(60.3) |
65歳以上 | 15
(3.7) |
58
(9.3) |
149
(15.5) |
単位:千人(%)
この表から、知的障がい者のうち18歳未満の方は減少傾向にある一方で、18歳以上の方は増加傾向にあることがわかります。就労継続支援B型の対象年齢は原則18歳以上であることを踏まえると、今後も需要が高い状態が続くと予測されます。
知的障がい者への就労支援における3つの注意点
知的障がい者は就労継続支援B型の主な対象者であり、接する機会が最も多い障がい者と言っても過言ではありません。質の高い就労支援を行うためにも、職員は次の3つを意識してみてください。
- 話しかけるときは「やさしく」「ゆっくり」「丁寧に」
- 話す内容は「簡潔」かつ「具体的に」
- 本人の発言や行動を急かさない
また、中には「知的レベルが低いから」と利用者を子ども扱いをする職員がいますが、このような対応はNGです。1人の大人として扱い、本人の意志を尊重しながら接するようにしましょう。
まとめ
就労継続支援B型を利用する知的障がい者は、3障がいの中で最も多くなっています。今後ますます、障がい特性に合わせた就労支援が大切になってくるでしょう。開業や利用者確保についてお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献