秋田県には令和4年1月1日時点で、「135か所」もの就労継続支援B型があります。他県と比較すると新規開業数は少なめですが、いまだ需要は高い状態です。
そこで今回は秋田県の就労継続支援B型について、地域別の事業所数や平均利用定員数などを紹介します。障がい者数の推移とあわせて、エリア調査の参考にしてみてください。
秋田県の障がい者数
平成23年度から令和元年度における秋田県の障がい者数は、次のとおりです。それぞれ、身体障がい者手帳・療育手帳の保有数、保健所による精神障がい者の状況報告から算出されています。
平成23年度 | 平成27年度 | 令和元年度 | |
身体障がい者 | 58,133人 | 55,299人 | 51,460人 |
知的障がい者 | 7,876人 | 8,561人 | 8,975人 |
精神障がい者 | 22,996人 | 26,504人 | 28,596人 |
この表を見ると、身体障がい者は減少傾向にあるものの、知的・精神障がい者は増加傾向にあることがわかります。
なお、全国の障がい者数は、平成28年度時点で「936.6万人(人口の約7.4%)」。就労継続支援B型の利用者数は、令和2年度時点で「約26.9万人」です。統計時期が異なり、実際の数値とは差が生じるものの、「障がい者のうち約2.9%」の方が就労継続支援B型を利用している計算になります。
秋田県の「就労継続支援B型」各種データ一覧
地域別の事業所数・利用定員数
秋田県の障がい者数の合計は令和4年1月1日時点で「約8.9万人」であり、就労継続支援B型の利用定員数の合計は「2,835人」です。つまり、秋田県で就労継続支援B型を利用している障がい者は「約3.2%」。全国の利用割合とほぼ同程度であり、障がい者数の推移の推移を踏まえると、まだまだ開業のチャンスがあるといえるでしょう。
事業所数 | 利用定員数 | 平均利用定員数 | |
県央 | 72か所 | 1,593人 | 22.1人 |
県北 | 29か所 | 617人 | 21.2人 |
県南 | 28か所 | 625人 | 22.3人 |
※県央:秋田周辺、本荘由利地域
県北:北秋田、能代山本、鹿角大館
県南:大曲仙北、横手、湯沢雄勝
平均工賃月額
秋田県の平均工賃月額は、令和2年度の時点で「15,484円」。令和元年度が「15,402円」であったため、1年間で「82円」アップしています。なお、平均工賃月額の全国平均は令和2年度で「15,776円」であり、秋田県の平均工賃月額はほぼ平均並みといえるでしょう。
まとめ
秋田県の就労継続支援B型は、利用割合・工賃月額ともに全国平均と同程度です。しかし、知的・精神障がい者が増加傾向にあることを考えると、今後も高い需要が見込まれます。開業や指定申請でお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献