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就労定着支援とは一般就労へ移行した利用者に対して、生活面や就業面の課題解決に向けて支援する障がい福祉サービスです。

障がい福祉サービスは定期的に報酬改定が行われますが、令和6年度は多方面で見直されました。そこで今回は就労定着支援をピックアップし、報酬改定で変更された内容を紹介します。

就労定着支援の報酬改定で見直された事項

就労定着支援の報酬改定で見直された内容は、主に以下の5つです。

※福祉・介護職員等処遇改善加算など、サービス間で共通する見直し事項は省略しております

基本報酬の単位数

基本報酬は下表のように、就労定着率のみに応じた報酬体系へ見直されました。

就労定着率 単位数(ひと月につき)
9割5分以上 3,512単位
9割以上9割5分未満 3,348単位
8割以上9割未満 2,768単位
7割以上8割未満 2,234単位
5割以上7割未満 1,690単位
3割以上5割未満 1,433単位
3割未満 1,074単位

定着支援連携促進加算の見直し

同加算は地域連携会議実施加算と名称を改め、地域のノウハウを活用し支援効果を高める取り組みを評価するものへと見直されました。

算定要件の概要 報酬単価
見直し前 【定着支援連携促進加算】

関係機関とともに、就労定着支援計画に関する会議を開催・連絡調整を行う

579単位/回

1回/月、4回/年が上限

見直し後 【地域連携会議実施加算(Ⅰ)】

関係機関とともに、就労定着支援計画に関する会議を開催し、就労定着支援事業所のサビ管が連絡調整を行う

【地域連携会議実施加算(Ⅱ)】

サビ管以外の就労定着支援員が(Ⅰ)を行い、かつサビ管へその結果を共有する

(Ⅰ)579単位/回

(Ⅱ)405単位/回

(Ⅰ)と(Ⅱ)合わせて1回/月、4回/年が上限

なお、就労移行支援の支援計画会議実施加算も、同様の見直しがかけられています。

支援体制構築未実施減算の新設

事業所の利用終了後における対応について、適切な引き継ぎなどの体制が構築されていない場合に適用される減算が新設されました。

雇用先企業や関係機関との情報共有や記録などがなされていない場合、10%(基本報酬×90%)の減算となります。

実施主体の追加

就労定着支援の実施主体として、新たに障がい者就業・生活支援センター事業の運営者が追加されました。

就労移行支援事業所等との一体的な運営

一体的に運営する就労移行支援事業所の就労支援員などが就労定着支援員を兼務する場合、常勤換算上の勤務時間に加えて計算できるようになりました。

基礎的研修の開始

令和7年度から、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構などが行う基礎的研修が開始されます。これにともない、就労定着支援員や就労支援員は同研修の受講が必須となりました。

同要件は令和9年度まで経過措置となり、以後義務付けられます。令和6年度の報酬改定から約3年の猶予があるため、事業を継続するためにも既存従業者が研修に参加できる体制を整え、急な欠員にも対応できるようにしておきましょう。

 

まとめ

就労定着支援の報酬改定では、加算だけではなく減算も新設されました。経営や経理処理でお悩みの方は就労定着支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

参考文献

厚生労働省|就労移行支援・就労定着支援に係る報酬・基準について≪論点等≫

厚生労働省|令和6年度障がい福祉サービス等報酬改定について

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