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自立生活援助とは一人暮らしをしている障がい者などに対して、訪問支援や相談支援を行う障がい福祉サービスです。平成30年4月1日に改正された障がい者総合支援法で創設された、比較的新しいサービス種別です。

令和6年度の報酬改定では、自立生活援助でも加算の新設や要件の見直しなどがなされています。そこで今回は自立生活援助をピックアップし、報酬改定で変更された内容を紹介します。

自立生活援助の報酬改定で見直された内容

自立生活援助の報酬改定で見直された内容は、大きく分けると以下の3つです。

※福祉・介護職員等処遇改善加算など、サービス間で共通する見直し事項は省略しております

対象者

自立生活援助の対象者は従来、以下のように定められていました。

  • 一人暮らしをしている障がい者で、生活力などに不安がある方
  • 家族と同居しているものの、障がいや疾病などを持っていて支援が見込めない方

令和6年度の報酬改定では、家族に障がいや疾病がなくても対象者になる旨が明記されました。具体的には、「障がい者本人の生活環境が大きく変わったとき」など多様な事情に合わせてサービス提供できるよう見直されています。

加算の新設

自立生活援助では、以下に挙げる2つの加算が新設されました。

算定要件の概要 報酬単価
集中支援加算 自立生活援助サービス費(Ⅰ)を算定している事業所の地域生活支援員が、6回/月以上訪問し、サービスを提供した場合。 500単位/月
自立生活援助サービス費(Ⅲ) 地域生活支援員が訪問等により、1回/月以上サービスを提供した場合。 700単位/月

なお、「訪問等」による支援方法は、下表のように見直されています。

支援回数 支援方法
見直し前 おおむね週に1回以上 利用者の居宅を訪問
見直し後 定期的 利用者の居宅を訪問、あるいはテレビ電話装置などを活用

人員配置基準

人員配置基準のうち、サービス管理責任者(サビ管)の兼務可否や員数について変更がありました。

自立生活援助と地域相談支援の双方について指定を受けており、かつ一体的に運営している場合は、相談支援専門員とサビ管の兼務が可能です。また、サビ管の員数は、下表のように見直されています。

利用者:サビ管 備考
見直し前 30:1
見直し後 60:1(常勤の場合) ほかの職務との兼務は不可
30:1(常勤以外の場合)  

 

まとめ

自立生活援助の報酬改定では加算の新設だけではなく、対象者や人員配置基準など運営の基礎となる部分にも見直しがかけられました。経理処理や経営でお悩みの方は、自立生活援助に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

参考文献

厚生労働省|自立生活援助、地域相談支援(地域移行支援・地域定着支援)に係る報酬・基準について≪論点等≫

厚生労働省|令和6年度障がい福祉サービス等報酬改定について

 

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