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労務トラブルとは事業所と従業員、あるいは従業員間に起きる問題を指します。近年は働き方改革が進み、労務問題が浮き彫りになるケースも少なくありません。それは、障がい福祉サービス事業所においても同様です。

そこで今回は障がい福祉サービス事業所で起こりうる労務トラブルや防止する重要性のほか、対応の流れなどを紹介します。

障がい福祉サービス事業所で起こりうる労務トラブル

労務トラブルが起こりうるシーンや事項は、多岐にわたります。

労務トラブルの種類 具体例
ハラスメント パワハラ、セクハラ、モラハラなど
労働時間 長時間労働、有給休暇の取得率低下など
賃金 賃金支払いの延滞、サービス残業の横行など
労働災害 精神疾患、過労死など
解雇 不当解雇

とくに障がい福祉サービスをはじめとする医療・福祉業界はその勤務形態から、労務トラブルが起きやすい職場環境となっています。

労務トラブルを防止する重要性

労務トラブルの防止は事業の安定化、引いては経営の黒字化に必須です。労務トラブルを放置したままでは、従業員からの信頼を失います。最悪の場合、離職が相次ぎ、事業の継続も困難となるでしょう。

事業を継続するためにも管理者は実情を客観的に把握し、早期に改善策を講じる必要があります。

労務トラブルの相談がないのは「よい事業所」?

労務トラブルの話が出ない状況は、一概によいこととは言えません。実際にはトラブルが発生していたとしても、以下のような理由から声に出さない・出せない可能性があるためです。

  • 相談しても解決しないと感じている
  • 自分の評価が下がるのではないかという不安がある
  • ある程度は我慢するものだと先輩から教えられた など

このような状況を放置することも、職員の離職につながりかねません。事業者は従業員の気持ちをくみ取って、相談しやすい体制を整え、不利益を被ることはないと明確に示すことが大切です。

労務トラブルに関する相談対応の流れ

労務トラブルに関する相談対応の流れは、以下のとおりです。

  1. 対応の仕組みをつくり、従業員へ周知する
  2. 相談を受け付ける
  3. 事実確認を進め、解決に向けた方針を検討する
  4. (必要に応じて)第三者委員会や関係機関と連携する
  5. 解決策を実行し、経過観察する
  6. 対応内容や結果を事業所内で共有する

相談受付担当者や解決責任者を配置し、相談者のプライバシーに配慮しながら解決策の検討・実行を進めます。労務トラブルに精通した専門家へ相談しながら進めると、より強固な対応体制を整えられるでしょう。

 

 

まとめ

労務トラブルはどの企業でも起こり得ますが、とくに医療・福祉業界は勤務形態や賃金水準などが原因で発生しやすい傾向にあります。障がい福祉サービス事業所の労務トラブルでお悩みの方は、「障がい福祉専門の社労士事務所」へ早めに相談しましょう。

参考文献

厚生労働省|職員を利用者・家族等によるハラスメントから守るために

厚生労働省|適切な労務管理のポイント

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