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居宅介護には身体介護や家事援助のほかにも、通院等介助というサービスがあります。しかし、名称が比較的ざっくりしているため、「サービスの対象範囲がわからない」という方も多いでしょう。

そこで今回は居宅介護の通院等介助とは何か、サービス範囲や基本報酬のほか、令和6年度の報酬改定で見直された内容も紹介します。

居宅介護の通院等介助とは?

まずは通院等介助の基礎知識として、サービス内容と基本報酬を見ていきましょう。

サービス内容

通院等介助で提供するサービス内容は、主に以下の3つです。

  • 通院にかかる移動の介助
  • 受診手続きの支援
  • 通院前の外出準備(20分~30分ほど) など

なお、「通院等」とあるとおり、受診以外にも官公庁や相談事業所などへの外出・手続きの介助も含まれます。

基本報酬の単価一覧表

通院等介助の基本報酬は、下表のとおりです。

通院等介助

(身体介護あり)

通院等介助

(身体介護なし)

30分未満 256単位 106単位
30分以上

1時間未満

404単位 197単位
1時間以上

1時間30分未満

587単位 275単位
1時間30分以上

2時間未満

669単位 345単位※2
2時間以上

2時間30分未満

754単位
2時間30分以上

3時間未満

837単位
3時間以上 921単位※1

※1 以降30分増すごとに+83単位

※2 以降30分増すごとに+69単位

なお、「身体介護あり」とは、排泄介助や移動介助など具体的な介護を必要とする場合に適用されます。また、単なる見守りは算定対象外です。転倒予防のため常にそばについて見守るなど、即座に介護できる状態であれば算定の対象となります。

【令和6年度】居宅介護における通院等介助の見直し

令和6年度の報酬改定では、通所系サービスの事業所を利用する方の通院等介助について、その適用範囲が見直されました。従来と見直し後の違いは、下表のとおりです。

従来 見直し後
①自宅

↓通所系サービスの事業所が送迎

②通所系サービス

↓通所系サービスの事業所が送迎

③自宅

↓通院等介助

④病院等

↓通院等介助

⑤自宅

①自宅

↓通所系サービスの事業所が送迎

②通所系サービス

↓通院等介助

③病院等

↓通院等介助

④自宅

つまり、通院する際に一旦自宅に戻る手間が省ける分、効率的な移動が可能となります。なお、見直し後の②③間で通院等介助が算定できるのは、③④間の算定がある場合のみです。

 

まとめ

地域で暮らす障がい者の中には定期的な受診を必要とする方も多いため、居宅介護の通院等介助はニーズが高いサービスの1つです。開業準備や指定申請でお悩みの方は、居宅介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

参考文献

厚生労働省|居宅介護に係る報酬・基準について≪論点等≫

厚生労働省|令和6年度障がい福祉サービス等報酬改定について

鳥取市|通院等介助・乗降介助・行動援護・(移動支援)Q&A

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