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令和6年度の報酬改定では、さまざまな変更が加えられました。なかでも、生活介護は新設加算が多く、情報の取得・理解に時間を要している事業者も多いでしょう。

そこで今回は喀痰吸引等実施加算をピックアップし、算定要件や報酬単価を紹介します。今後の予測もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。

生活介護の喀痰吸引等実施加算とは?

同加算の算定要件や報酬単価は、それぞれ以下のとおりです。

算定要件

同加算は医療的ケアが必要な利用者に対して、喀痰吸引や経管栄養を実施した際に算定できます。具体的な算定要件は、以下のとおりです。

  • 喀痰吸引等を実施する事業者(特定行為事業者)として登録している
  • 喀痰吸引等研修を修了した職員が実施する

特定行為事業者として登録する際の流れは、下記のようになっています。

  1. 喀痰吸引等研修を修了する
  2. 1.の職員が認定特定行為業務従事者認定証の交付を受ける
  3. 当該職員が所属している事業者が各都道府県へ登録申請を行う

なお、喀痰吸引等研修は講義の受講だけではなく、実地研修が必要です。とどこおりなく研修を修了するうえで、介護・看護人員の配置や調整が必須となる点に注意しましょう。

報酬単価

同加算の報酬単価は、30単位/日です。たとえば、以下の条件でひと月あたりの報酬額をシミュレーションしてみましょう。

  • 1日あたりの対象者:5人
  • 営業日数:20日

報酬単価×人数×日数×地域単価(10円)

=30単位×5人×20日×10円

=30,000円

1年で換算すれば、36万円の収益アップにつながります。

生活介護で喀痰吸引等が必要な場面は今後増える?

生活介護で喀痰吸引等が必要な場面は、今後増えると予測されます。下表のとおり、障がい支援区分5〜6の利用者が多くなっているためです(厚生労働省のデータより)。

区分1 区分2 区分3 区分4 区分5 区分6
平成30年4月 26人 3,851人 24,249人 58,805人 76,953人 117,637人
平成31年4月 23人 3,869人 23,697人 58,723人 78,687人 121,916人
令和2年4月 20人 3,746人 23,072人 58,524人 79,477人 123,924人

実際、生活介護における医療的ケアの利用時間は113.7分であり、全体の約7%を占めています。また、生活支援員や看護職員の配置人数が多くなるほど、医療的ケア者の受け入れを積極的に進めている傾向があります。

今後、生活介護事業所としての役割を果たし、利用率の維持・向上を図るうえでは、喀痰吸引等ができる職員の確保が急務といえるでしょう。

 

 

まとめ

喀痰吸引等実施加算は、重度障がい者の受け入れが進む生活介護だからこそ算定したい加算の1つです。登録申請や経営でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

参考文献

厚生労働省|生活介護に係る報酬·基準について≪論点等≫

厚生労働省|令和6年度障がい福祉サービス等報酬改定について

厚生労働省|喀痰吸引等研修

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