生活介護のサービス管理責任者(サビ管)は利用者60人に対し1人以上、うち1人は常勤で配置するよう定められています。しかし、サビ管は資格要件がある分、人員確保が難しく、日頃から後任を育てておくことが大切です。
そこで今回は生活介護のサビ管について、資格要件や役割・仕事内容はもちろん、平均給料も紹介します。
生活介護のサービス管理責任者①資格要件
生活介護のサビ管になれるのは一定の実務経験を持ち、所定の研修を修了した方です。ここでは、それぞれの要件を詳しく見ていきましょう。
実務経験
必要な実務経験は、従事している業務内容や保有する資格によって異なります。
従事経験のある業務内容 | 資格の有無 | 必要な経験年数 |
相談支援 | 問わない | 5年以上 |
直接支援 | あり | |
なし | 8年以上 | |
相談支援・直接支援 | 国家資格 | 3年以上 |
直接支援のうち、経験年数の要件が5年以上となる資格は、以下の6つです。
- 介護職員初任者研修
- 訪問介護員2級以上
- 社会福祉主事任用資格
- 児童指導員任用資格
- 保育士
- 精神障がい者かい復帰指導員
なお、看護師や社会福祉士など国家資格を持つ方は、相談支援と直接支援の経験年数を通算できます。
研修
サビ管になるには、基礎研修と実践研修を修了する必要があります。2つの間にはサビ管の実務経験を積む、OJTへの取り組みも必要です。
また、サビ管の資格取得後は5年に1回、更新研修を受講します。将来的に着任する際、資格が失効していたということがないよう、事業者は従業員が更新研修を受けられるよう手配しましょう。
生活介護のサービス管理責任者②役割や仕事内容
サビ管の役割は、適切なアセスメントのもと利用者や家族のニーズを把握し、個別支援計画の作成と実行を進めることにあります。具体的な仕事内容は、以下のとおりです。
- 相談援助
- 個別支援計画の作成や見直し
- 支援状況の把握(モニタリング)
- 関係機関との連絡調整や連携
- 従業員への指導 など
個々の利用者への支援だけではなく、事業所全体を見通した調整・指導などが必要です。そのため、管理者はもちろん、生活介護に従事する多職種と連携しながら業務にあたることが大切になります。
生活介護のサービス管理責任者③給料
厚生労働省のデータによると、生活介護のサビ管における平均月給は、常勤が約27万円、非常勤が約8万円です。常勤率は98.5%と、生活介護に従事する職種の中でもっとも高くなっています。
まとめ
生活介護のサビ管は、多様なニーズを持つ利用者に対応できるよう、幅広い知識と確たる支援スキルが必要です。開業準備や人員配置でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献
厚生労働省|自己点検チェックのための生活介護事業ガイドライン案