お問い合わせ
お知らせ

生活介護と療養介護は名前が似ていることから、勉強を始めたばかりの方は混同しやすい障がい福祉サービスです。しかし、2つはさまざまな点で違いがあります。

そこで今回は生活介護と療養介護の違いについて、対象者やサービス内容をはじめとした5つの観点を踏まえながら紹介します。

生活介護と療養介護の違い

生活介護と療養介護の違いは、それぞれ以下のとおりです。

対象者

生活介護の対象者は下表のように、年齢や施設入所支援の有無によって異なります。

障がい支援区分
通常 施設入所支援を併用する場合
50歳未満 区分3以上 区分4以上
50歳以上 区分2以上 区分3以上

一方、療養介護は以下のとおり、生活介護よりも障がいなどが重い方が対象です。

  1. 障がい支援区分6、かつ気管切開とともに人工呼吸器を使用している方
  2. 障がい支援区分5以上、かつ以下のいずれかに該当する方
    • 重症心身障がい者または進行性筋萎縮症患者
    • 医療的ケアスコアが16点以上
    • 認定調査のうち行動関連項目等の合計点数が10点以上、かつ医療的ケアスコアが8点以上

また、1.や2.に準じると市町村が認めた方や、重症心身障がい児施設に入所していた方なども対象になります。

サービス内容

生活介護は日中、事業所で日常生活動作の介助や日中活動機会の提供を行うサービスです。療養介護も主に日中サービス提供しますが、看護や療養上の管理を行うなど、医療的支援の面が強い傾向にあります。

人員配置

それぞれに必要な職種は、下表のとおりです。

生活介護 療養介護
・管理者

・サービス管理責任者

・医師

・看護職員

・理学療法士または作業療法士

・生活支援員

・管理者(医師)

・サービス管理責任者

・看護職員

・生活支援員

もっとも大きな違いは、医師の勤務体制です。生活介護は常勤要件はなく嘱託契約でも可能ですが、療養介護は医師が管理者として携わる必要があります。

事業所数・利用者数

令和元年度における、ひと月あたりの平均は下表のとおりです。

事業所数 利用者数
生活介護 10,834か所 287,068人
療養介護 254か所 20,751人

事業所数・利用者数ともに、大きな違いがあります。生活介護は増加傾向ではあるものの、療養介護はほぼ横ばいです。

収支差率(利益率)

収支差率の推移は、下表のとおりです。

令和2年度 令和3年度 令和4年度
生活介護 8.2% 8.2% 8.3%
療養介護 3.5% 3.4% 1.5%

生活介護の収支差率は高い水準で維持されている一方で、療養介護は直近で半分以上減少しています。後者は利用者数が横ばいである状況のかたわら、物価高騰などによる運営費の増大で収支差率が落ちていると推測されます。

 

 

まとめ

生活介護と療養介護とでは、対象者や提供サービスなどあらゆる点で大きな違いがあります。開業準備や指定申請でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

参考文献

厚生労働省|生活介護に係る報酬·基準について≪論点等≫

厚生労働省|障がい福祉サービスについて

札幌市|療養介護

厚生労働省|令和5年障がい福祉サービス等経営実態調査結果

 

記事の一覧へ戻る

障がい福祉業界に関する
知識とノウハウを持った
スペシャリストたちが
隅々までチェック

まずはお気軽にご相談ください

弊社へのご質問やご相談は、
お問い合わせフォーム、LINE
またはお電話でお問い合わせください。

TEL.06-6361-2300【受付時間】9:00〜18:00(土日祝休み)
メールメールフォームからのお問い合わせ24時間365日受付、お気軽にご相談ください。