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生活介護は幅広い年齢層が利用する障がい福祉サービスであるがゆえに、年齢要件があいまいになりがちな方もいるでしょう。とくに、これからの開業に向けて勉強している方は、「年齢制限はあるのか」などの疑問を持つケースも少なくありません。

そこで今回は生活介護の年齢制限について、上限・下限の有無や年齢層の推移などを紹介します。

生活介護に年齢制限はある?

生活介護に年齢制限はあるのか、上限と下限それぞれ見ていきましょう。

年齢の上限(何歳まで利用できるか)

生活介護は原則65歳未満の方が対象であり、それ以上は介護保険が優先されます。ただし、以下のケースに当てはまる場合は、65歳以上でも生活介護の利用を継続できる可能性があります。

 

  • 市町村が必要性を認めた場合
  • 近隣の介護保険事業所が満員の場合
  • 利用者に必要な介護保険事業所が近隣にない場合 など

 

65歳以上でも継続して生活介護を利用できるかは、市町村へあらかじめ相談するとよいでしょう。なお、生活介護の利用者は年齢以外にも、下表のように障がい支援区分の要件を満たす必要があります。

 

障がい支援区分
通常 施設入所支援を併用する場合
50歳未満 区分3以上 区分4以上
50歳以上 区分2以上 区分3以上

 

施設入所支援を併用する場合は、より重い障がいの方が対象になると覚えておきましょう。

年齢の下限(何歳から利用できるか)

生活介護を利用できる年齢の下限は、明記されていません。つまり、18歳未満でも生活介護は利用できます。実際、後述の現状を見ても、18歳未満の利用者はわずかながらも存在しています。

ただし、生活介護が障がい者総合支援法に基づく介護給付なのに対し、18歳未満の場合は児童福祉法に基づく施設給付の対象です。書類上の手続きに違いが出てくる点に留意しましょう。

生活介護利用者の年齢層

厚生労働省のデータによると、生活介護利用者の年齢層は下表のように推移しています。

 

令和2年 令和3年 令和4年
総数 291,443人 296,669人 298,461人
18歳未満 114人 146人 129人
18歳以上30歳未満 62,720人 63,668人 63,359人
30歳以上50歳未満 111,462人 111,268人 109,898人
50歳以上65歳未満 75,980人 79,333人 82,492人
65歳以上 41,167人 42,254人 42,583人

 

50歳未満までは、ほぼ横ばいあるいは減少傾向です。一方、50歳以上は増加傾向にあり、全体の40%以上を占めています。超高齢化社会に突入してから久しい日本では、生活介護を利用する障がい者の年齢層もますます上がっていくでしょう。

 

 

まとめ

生活介護は基本的に65歳未満の方が対象ですが、状況によっては年齢制限にとらわれず継続した利用も可能です。集客や運営でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

厚生労働省|生活介護に係る報酬・基準について≪論点等≫

厚生労働省|自己点検チェックのための生活介護事業ガイドライン案

厚生労働省|令和3年度障がい福祉サービス等報酬改定について

 

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