障がい福祉サービスの開業・運営には、事業を一元的に管理する責任者として管理者の配置が必須です。しかし、「誰でもなれるものなのか」「具体的にどのような仕事をするのか」と疑問がある方も多いでしょう。
そこで今回は生活介護の管理者について、資格要件や仕事内容のほか、最新の平均給料を紹介します。
生活介護の管理者①資格要件
生活介護の管理者は、以下のいずれかを満たすことが必要です。
- 社会福祉主事資格要件に該当する
- 社会福祉事業に2年以上従事した経験がある
- 社会福祉施設長認定講習会を修了している
なお、生活介護の管理者に常勤要件はなく、非常勤の方でも従事できます。また、利用者支援に支障がない範囲であれば、サビ管など他の職務や他事業所との兼務が可能です。
生活介護の管理者②役割や仕事内容
生活介護の管理者に求められる基本的な役割は運営全体を常に把握し、事業を適切かつ持続的に進めることにあります。厚生労働省が定めるガイドラインでは、管理者の仕事内容として下表の内容を挙げています。
支援の提供と質向上 | ・職場環境や人員体制の整備
・PDCAサイクルによる事業所管理 ・従業員のスキルアップ支援 ・関係機関との連携 ・家族や成年後見人との連携 など |
利用者への説明や相談援助 | ・運営規程や活動内容などの説明
・苦情解決対応 ・適切な情報伝達手段の確保 など |
緊急時の対応と法令順守 | ・非常災害や防犯の対策
・虐待防止や身体拘束防止などへの対応 ・安全確保 ・衛生管理 ・秘密保持 など |
このように管理者の仕事内容は多岐にわたるため、事業全体を見通す視野の広さや臨機応変な対応力が必要になってくるでしょう。
生活介護の管理者③給料
生活介護に勤務する管理者の給料(月給)は、常勤が約32万円、非常勤が約6万円となっています。常勤管理者の全体平均は約34万円のため、他障がい福祉サービスとの差はそれほど大きくありません。
なお、生活介護の管理者における常勤率は97.8%であり、非常勤はほとんどいないのが現状です。
まとめ
生活介護の管理者は資格要件があるうえ、幅広い業務に対応できる知識とスキルが必要になります。開業や運営でお悩みの方は、生活介護に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献