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就労移行支援をする際、重要になるのが外部との連携です。実際に働くイメージを持つためには、職場実習など外部での支援が必要になるでしょう。

実はこの場合、移行準備支援体制加算を算定できます。そこで今回は同加算の算定要件や、注意点などについて紹介します。

就労移行支援の移行準備支援体制加算とは?

まずは、当加算の算定要件や報酬単価について詳しく見ていきましょう。

算定要件

当加算の要件は下記のとおりです。

 

  • 実習などへ職員が同行、または新規求人開拓などを職員のみで行っている
  • 前年度に施設外支援を実施した利用者数が、利用定員の半数を超えている
  • 都道府県知事に事前の届け出ている
  • 算定対象となる利用者が、利用定員の半数以下である

 

さらに上記に加え、下表にあるいずれかの支援を実施する必要があります。

 

職場実習
  • 企業における職場実習
  • 事前面接、期間中の状況確認
  • 実習先開拓のための職場訪問、職場見学 など
求職活動
  • ハローワークでの求職活動
  • 地域障がい者職業センターによる職業評価
  • 障がい者就業、生活支援センターへの登録 など

 

なお、職場実習については1回あたりの施設外支援が、同一企業で1か月を超えないよう注意しましょう。超えた期間については算定できません。

また、算定できるのは利用定員の半数までとなります。たとえば、利用定員が20人の場合は10人までしか算定できないため、あわせて注意が必要です。

報酬単価

当加算の報酬単価は41単位/日です。1年間を4月1日から翌年3月31日までとし、180日が限度となります。

たとえば、次のような事業所があったとしましょう。

 

  • 定員20名の就労移行支援事業所
  • 算定対象となる利用者数は10名
  • 該当日数が100日

 

この場合、報酬額は次のように算出できます。

 

報酬単価×該当者数×該当日数×地域区分(10円)

=41単位×10人×100日×10円

=410,000円

就労移行支援で移行準備支援体制加算を算定する際の注意点

当加算を算定するには、施設外支援について理解を深めることが重要です。施設外支援は、次のような要件を満たす必要があります。

 

  • 運営規程と個別支援計画に施設外支援の位置付けが明確化されている
  • 個別支援計画の内容を1週間ごとに見直している
  • 就労能力の向上や一般就労への移行が認められる
  • 利用者の状況を日報として記録に残している
  • 緊急対応が可能な体制を取っている

 

移行準備支援体制加算を算定する際は、施設外支援の要件も満たす必要がある点に注意しましょう。

まとめ

移行準備支援体制加算を取得するには、多くの要件を満たすことが必要です。その分、書類作成や確認作業が煩雑になりやすい傾向にあります。

加算の算定や経営でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

令和3年度障がい福祉サービス等報酬改定について|厚生労働省

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