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就労移行支援の利用期間は、原則2年間となっています。しかし、一般就労へ移行するタイミングは、利用者によってさまざまです。事業者側としては「どれくらいで就労移行支援の利用を終える方が多いのだろうか」といった疑問もあるでしょう。

そこで今回は就労移行支援の最短利用期間はもちろん、早期就職に結びつけるために必要なことを紹介します。

就労移行支援の最短利用期間はどれくらい?

ここでは、利用期間のデータを全国と東京都に分けて見ていきましょう。

全国のデータ

下表は厚生労働省が発表した、全国における就労移行支援の利用期間データです(平成29年度)。

 

利用期間 就職者数 構成割合
2年以下 34,234人 93.5%
2年超3年未満 2,178人 5.9%
3年超 195人 0.5%
合計 36,607人 100%

 

上記より、ほとんどの利用者が2年以下で就職しているのがわかります。なお、就職者の平均利⽤⽉数は15.9か月と発表されています。つまり、全国平均で見ると、利用開始から1年半前後で一般就労している方が多いということです。

東京都のデータ

下表は、東京都福祉保健局が発表した東京都における就労移行支援の利用期間データです(令和2年度)。

 

利用期間 就職者数 構成割合
6か月未満 236人 12.7%
6か月以上1年未満 432人 23.2%
1年以上1年6か月未満 532人 28.6%
1年6か月以上2年未満 423人 22.8%
2年以上 235人 12.7%
合計 36,607人 100%

 

上記より、東京都でも約9割の利用者が2年以下で就職できているのが読み取れます。また、1年以上1年6か月未満で卒業した人がもっとも多い点も、前述の全国平均にならった形です。

なお、最短の利用期間についてはおおよそ3か月程度ですが、中には1〜2か月で卒業したという声もあります。いかに早く就職へ導けるか、かつ定着できるかは、事業所の腕の見せどころになるでしょう。

就労移行支援を最短で卒業してもらうために必要なこと

就労移行支援を最短で卒業してもらうために必要なのは、主に次の3つです。

密にコミュニケーションを取る

利用者の一般就労を成功させるためには、利用者の希望を丁寧にヒアリングし、課題を抽出する必要があります。

また、関わりを増やすうちに信頼関係が徐々に築かれれば、支援や助言をスムーズに受け取ってもらえる可能性が高まります。最終的に利用者の希望を叶えるためにも、時間をかけてコミュニケーションを取っていきましょう。

自己理解をサポートする

利用者によっては中途障がいなどにより、自己理解が乏しい状況にある場合も少なくありません。そのような状態では実情に合わない職場希望を出す、支援を受け入れてもらえないなどの問題が発生します。

障がいの受容は時間がかかる工程であるため、前述のコミュニケーションを取りながら、利用者の気持ちに寄り添っていきましょう。

企業やほかのサービスとの連携を強化する

場合によっては、企業やほかのサービスと連携を強化することも大切です。企業によっては、利用者が働きやすいよう環境を整えてくれる場合があります。また、体力や体調管理などに不安がある場合は、就労継続支援で徐々に身に付けるのもひとつの方法です。

まとめ

就労移行支援を最短で利用終了かつ定着できれば、その分回転率が上がり収益アップも期待できます。運営や集客でお悩みの方は、就労移行支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

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