児童発達支援のような未就学児の通所サービスでは、利用者負担額の軽減策として多子軽減措置があります。事業者は保護者に説明できるように、第2子軽減などについて理解しておくことが大切です。
そこで今回は多子軽減措置の判定方法や利用者負担額、手続きなどについて紹介します。
児童発達支援も対象になる多子軽減措置の判定方法
多子軽減措置の対象判定は、世帯の市町村民税所得割合算額が77,101円未満か以上か、兄や姉がいるかなどによって異なります。
【77,101円未満】
同一生計の兄や姉の有無や人数 | 軽減対象の可否 |
なし | 対象外 |
1人 | 第2子軽減 |
2人以上 | 第3子以降軽減 |
【77,101円以上】
幼稚園や障がい児通所支援などに通う兄や姉の有無や人数 | 軽減対象の可否 |
なし | 対象外 |
1人 | 第2子軽減 |
2人以上 | 第3子以降軽減 |
なお、就学児は軽減判定時のカウントに含まれません。たとえば、次のような場合は軽減の対象外です。
- 第1子:小学生(就学児)
- 第2子:児童発達支援利用者→第2子軽減対象外
- 第3子:未就園
多子軽減措置で利用負担額はいくらになる?
利用者負担額は、①〜③の合算額と負担上限月額を比較した上で低い金額のほうが適用されます。
児童の分類 | 費用 | |
① | 軽減対象外 | 総費用額の10% |
② | 第2子軽減対象 | 総費用額の5% |
③ | 第3子以降軽減対象 | 0円 |
多子軽減措置を適用する手続き
多子軽減措置の申請手続きは、次のとおりです。
- 障がい福祉課へ書類を提出(所得割合算額によって対応が異なる)
- 【77,101円以上】兄または姉の在園証明書
- 【77,101円未満】提出不要(兄や姉を住民基本台帳で確認ができる場)
- 新しい受給者証が交付
- 利用中の事業所へ2.を提出
利用者の中に軽減の対象者がいる場合は、請求時に誤りがないように十分注意しましょう。
まとめ
児童発達支援は、第2子軽減といった多子軽減措置の対象になります。事業者は保護者へ精度について説明できるよう、内容をしっかり把握しておくことが大切です。開業や経営でお悩みの方は、児童発達支援に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。
参考文献
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