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放課後等デイサービス(放デイ)では、利用者の障がい特性に合わせた支援を提供します。事業所によっては支援の質を向上させるために、専門職を積極的に配置するところも少なくありません。そのような事業所では、特別支援加算の算定が可能です。

そこで今回は放デイの特別支援加算について、算定要件や報酬単価のほか、算定時の注意点などを紹介します。

放課後等デイサービスの特別支援加算とは?

まずは、特別支援加算の算定要件や報酬単価を見ていきましょう。

算定要件

特別支援加算の算定要件は、次のとおりです。

 

  • 以下のいずれかの者を配置

  理学療法士

  作業療法士

  言語聴覚士

  心理指導担当職員

  看護職員

  視覚障がい者に対する専門的な訓練の実施について学べる研修の修了者

  • 心理指導に適切な部屋や設備を設置
  • 特別支援計画書を作成や必要に応じた見直し
  • 利用者や保護者への説明と同意
  • 計画に基づいた訓練や心理指導の実施、記録

 

以上の要件を満たした上で、管轄の行政庁へ特別支援加算届出書を提出します。届出書には次のような事項について抜け漏れのないように記載しましょう。

 

  • 担当職員の職種
  • 職種別の人員数
  • 利用者情報(氏名や年齢、利用開始日) など

報酬単価

特別支援加算の報酬単価は、54単位/日です。たとえば、週2回・月10回利用する児童の特別支援加算は次のように算出できます。

 

特別支援加算の報酬単価×利用日数×地域区分(10円)

=54単位×10回×10円

=5,400円/月

放課後等デイサービスの特別支援加算における注意点

特別支援加算の算定要件のひとつである理学療法士などの配置は、児童指導員等加配加算や専門的支援加算とかぶっています。そのため、理学療法士などの配置によって算定する場合は、これら3つの併用算定はできません。ただし、管轄の行政庁によっては条件が緩和されるケースもあるため、あらかじめ確認するとよいでしょう。

また、おもに重症心身障がい児が通う事業所では、機能訓練担当職員と職種がかぶる場合、算定できない点にも注意してください。

 

機能訓練担当職員の職種 特別支援加算の職種 算定の可否
理学療法士 作業療法士
理学療法士 理学療法士

放課後等デイサービスにおける特別支援加算の算定状況

令和元年6月の1か月間において、特別支援加算を算定している事業所は3.8%と非常に少なくなっています(参考:厚生労働省)。なお、運営主体別の算定率は、次のとおりです。

 

運営主体 特別支援加算の算定率
社会福祉法人 5.8%
NPO法人 4.5%
社会福祉協議会 4.3%
その他 4.1%
医療法人 3.5%
営利法人 2.9%
自治体 0.0%

まとめ

放デイの特別支援加算は専門職の配置などで算定できるため、支援の質を上げつつ収益アップも見込めます。加算の算定や経営でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。

 

参考文献

放課後等デイサービスガイドライン|厚生労働省

令和3年度障がい福祉サービス等報酬改定について|厚生労働省

放課後等デイサービスの実態把握及び質に関する調査研究報告書|厚生労働省

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