放課後等デイサービス(放デイ)は、利用する児童の健全な育成を目的にさまざまな支援を提供します。このとき、家庭との連携はもちろん、学校との連携も大切になってきます。
そこで今回は放デイと学校の連携について、その必要性や手順を紹介します。好事例の取り組み内容もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
放課後等デイサービスで重要な学校との連携とは
まずは、放デイの運営を進める中で学校との連携が大切な理由や、具体的な手順などについて見ていきましょう。
連携の必要性
放デイに通う児童には、次のようなさまざまな関係機関が関わります。
- 家庭
- 学校
- 放デイ
- 病院
- 相談事業所 など
この中でも、放デイと学校は、家庭に次いで児童が過ごす時間が多い場所です。その分、子どもの状態を把握し、より適切な教育や療育を進めていく上で放デイと学校の連携が大切になってきます。
とはいえ、学校の人員体制や他の子どもとの兼ね合いから、放デイの要望をすべて受け入れてもらうことは容易ではありません。しかし、放デイと学校が子どもの状態について共有し、きちんと向き合っていると知るだけでも、保護者の精神的負担感は大きく軽減されるでしょう。
連携内容や手順
学校との連携内容は、おもに次の3つです。
- 電話や学校訪問で児童の情報を交換、共有する
- 中学校や高校への進路相談(進学すべきか、支援学校へ入学すべきかなど)
- 出席認定の依頼 など
このうち、比較的多いのが電話や学校訪問での情報交換になります。たとえば、兵庫県では学校訪問の手順を次のように定めています。
- 放デイと保護者で学校訪問の計画を立てる
- 保護者が学校へ訪問について連絡し、放デイからも依頼する
- 放デイと学校で日程などを調整する
放課後等デイサービスと学校との連携における好事例
では実際に、学校との連携が上手く進んでいる放デイはどのような取り組みをしているのでしょうか。好事例における取り組み内容の例を見ていきましょう。
- 放デイが主体となって年3回連絡会を開催し、情報提供や意見交換などを行う
- 終わりの会で下校方法を確認し、学校から放デイへ安全に児童を引き渡す
- 放デイの担当者と相談員がそろって学校を訪問した上で、個別支援計画を立てる
- 担任が質問用紙を投函できる専用メールボックスを設置する など
このような取り組みにより、放デイや相談事業所も一貫した対応や支援が可能となります。放デイや学校の対応が一貫していれば、児童や保護者も安心して放デイの利用を継続できるでしょう。
まとめ
放デイと学校の連携は、安心感のある療育や教育のために不可欠です。一貫した対応ができれば、保護者の精神的負担も大きく軽減できます。運営や関係機関との連携でお悩みの方は、放課後等デイサービスに強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へ早めに相談しましょう。
参考文献