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就労継続支援B型を運営する上で、事業者の頭を最も悩ませるのが「経営」です。赤字経営が続けば、休業や廃業につながりかねません。これから開業する方も、既存の事業所における赤字施設の割合や、赤字経営の原因が気になることでしょう。

そこで今回は、就労継続支援B型の経営状況を踏まえながら、黒字経営に転換するコツを紹介します。

 

就労継続支援B型の赤字施設は33.2%!その原因は?

福祉医療機構のデータによると、平成29年度における就労継続支援B型の赤字割合は33.2%にものぼります。赤字施設と黒字施設との間にはどのような差があるのか、収益や支出面からくらべてみましょう。

 

赤字施設 黒字施設 全体
定員数 21.5人 24.4人 23.4人
年間の営業日数 264.1日 264.9日 246.6日
登録率★ 99.6% 118.6% 112.8%
利用率★ 74.5% 86.7% 83.0%
人件費率★ 81.8% 60.8% 66.5%
経費率 24.7% 18.7% 20.3%

 

この表から、赤字施設と黒字施設との間には、とくに登録率や利用率などに大きな差があることがわかります。

就労継続支援B型の利用者は、登録したものの体調不良などによって通所できていない方も少なくありません。そのため、登録者を多めに確保しておき、通所日を調整しながら利用率を上げることが大切です。利用率を上げて収益を確保することで、人件費を下支えできるようにもなるでしょう。

 

就労継続支援B型が赤字から黒字へ転換する方法

利用率を上げて収益を確保するためには、基本的な戦略を固めておく必要があります。赤字経営から脱却したい事業者は、次の3つを押さえておきましょう。

算定可能な加算は積極的に取得する

就労継続支援B型の加算は、定期的に行われる報酬改定によって新設されたり、要件や単位数が変更されたりします。算定可能な加算はないか、報酬改定時はもちろん日頃からチェックし、積極的に取得することが大切です。

生産活動の売上をしっかり上げる

利用率の向上による収益の確保は、生産活動の売上もしっかり上げることで実現できます。生産活動の売上を伸ばすためには、作業効率を上げるほか、適切な価格設定や販路の拡大も必要でしょう。

とくに、「生産活動の売上が経費を大きく下回る」ということがないように、定期的に生産活動の種類や価格を見直したいところです。

施設外就労に取り組む

黒字施設における施設外就労加算の取得は、33.6%。対して、赤字施設は23.1%にとどまり、施設外就労が黒字経営に影響していることがうかがえます。

実際、施設外就労によって一般企業と繋がれば、新たな仕事・売上が発生するチャンスにも恵まれます。利用者が一般企業へ就労すれば、「就労移行支援体制加算」の算定も可能です。

施設外就労そのものから発生する利益と、加算の算定によって得られる報酬、どちらも黒字経営につながる大切な要素といえます。

 

まとめ

就労継続支援B型には赤字施設が多いものの、工夫次第で黒字への転換は十分可能です。経営や収支シミュレーションなどでお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

平成29年度就労系障害福祉サービスの経営状況について|福祉医療機構

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