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就労継続支援B型の収益を確保するためには、加算の算定はもちろん、減算にも留意することが必要です。就労継続支援B型の場合、人員配置基準の人数を下回った際の減算例が比較的多い傾向にあります。

そこで今回は就労継続支援B型の人員欠如減算について、その概要や適用理由などを紹介します。

 

就労継続支援B型の人員欠如減算とは

人員欠如減算の対象サービスや対象人員、減算率などは次のとおりです。

対象サービス

人員欠如減算の対象サービスは、大きく分けると次の2つが挙げられます。

 

  • 就労継続支援A型・B型や障がい者グループホームなどの障がい福祉サービス事業所
  • 放課後等デイサービスや保育所等訪問支援などの障がい児通所支援事業所

 

なお、人員欠如減算が適用となったサービスのうち、就労継続支援B型は21.0%と、放課後等デイサービスの33.6%に次いで多くなっています(厚生労働省の令和元年度検証調査報告書より)。

対象人員

就労継続支援B型の場合、人員欠如減算の対象となる人員は職業指導員と生活支援員です。その他障がい福祉サービスでは、世話人や就労支援員、看護師などが対象人員となります。

減算率

就労継続支援B型の人員欠如減算における減算率は、次の2つです。

 

【人員配置基準の人数より1割以上欠如】

  1. 人員欠如の翌月(※)から解決した月まで:全利用者の基本報酬30%減算
  2. 減算適用から3か月以上:4か月目から全利用者の基本報酬50%減算

 

※人員配置基準の人数より1割未満の欠如の場合は翌々月、2. は同じ

 

人員欠如減算で多い3つの適用理由

就労継続支援B型で人員欠如減算が適用されるケースは、他の障がい福祉サービスよりも比較的多いと紹介しました。とくに、次の3つのような理由から減算が適用されるケースが多いようです。

 

  • 職員の急な退職により、後任の補充が間に合わなかった
  • 退職や休職まで1か月以上あったが、後任を確保できなかった
  • 職員の欠勤や遅刻などの勤務時間変更により、人員配置基準を満たせない日が出た

 

理由のうち2つは「後任が見つからない」ということから、職業指導員や生活支援員の採用難がうかがえます。人員不足下での新人指導は職員の負担が大きくなり、さらなる退職のきっかけになりかねません。いざというときのために、余裕のある人員確保や継続的な採用活動が大切になってくるでしょう。

また、人員欠如の解消や再発防止策を実施した事業所は、50.6%にとどまっています。その他事業所では、要因分析はしたものの取り組みが実施できていなかったり、そもそも要因分析すらしていなかったりするところも。安定した経営のためには、人員欠如を未然に防ぐことはもちろん、実際に起きてしまったときの要因分析・解決策の実施が不可欠といえます。

 

まとめ

人員欠如減算は、就労継続支援B型の収益減に大きく影響します。急な退職などで減算が適用されないよう、余裕のある人員確保が大切です。人員配置基準や加算・減算についてお悩みの方は、就労継続支援B型に強い「障がい福祉専門の税理士事務所」へお早めに相談することをオススメします。

 

参考文献

障がい者の就労支援について|厚生労働省

各種加算減算の算定状況等の実態調査|厚生労働省

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